コラム

仕事の生産性を上げる「誤解戦略」

2019年07月26日(金)12時53分

まずは相手との「距離感」で分類してみましょう。(以下は例です)

・家族や上司、部下のように、きわめて距離が近い人

・仕事上の付き合いがある人、お客様、地域の人

・SNSでしか接点がない人

これらの「距離感」はもちろん個人差があります。

「ネットやSNSでしか接点がない」と言っても、もしあなたがネットでブランディングをしていたり、ソーシャルメディアを活用して商売をしている人であれば、誤解を誤解のまま放置しておくのは得策と言えないかもしれません。いっぽうただの趣味でFacebookやインスタグラムを使って投稿している人であれば、あまりナーバスに考えなくてもいいかもしれません。

さらに「接触頻度」も要素として加えてみます。


・家族や上司、部下のように、きわめて距離が近い人......は、全員「接触頻度」が高いし、高いほうが良いと思われる

・仕事上、付き合いがある人、お客様、地域の人......は、「接触頻度」が高い人と、高くない人とに区分される

・ネット上でしか接点がない人......は、「接触頻度」が高い人と、高くない人とに区分される

さらに「重要度」という要素を加えます。

「重要度」と「接触頻度」は互いに密接な関係があります。相手との信頼関係を保つことには「誤解」されるのを避ける意味もあり、「重要度」の高い人とは「接触頻度」を高めて心の「距離感」を縮めたほうがよいでしょう。

まとめると、以下のようになります。

「誤解されてはいけない人」は、まず、家族や上司、部下のように、きわめて距離が近い人です。

たとえ相手の「認知能力」が低くても「代役」がいません(基本的に)。接触頻度を高め、誤解をされないような対話が日常において不可欠です。

次に、距離が遠くても、接触頻度が少なめでも、重要なお客様やご近所に住む人であれば、同じく「認知能力」が低かったとしても、誤解されないよう気を付けるべきでしょう。このケースでも日ごろからのコミュニケーションが必要です。

逆に「誤解されてもいい人」は、まず第一に「接触頻度」がきわめて低い人です。ブログやFacebookに1回コメントを書くだけの人に誤解されても、あまり気にしないようにしましょう。

気になるコメントを残されると嫌な気分になるものですが、日ごろの行いを正しくしていれば、誰が誤解しているのかは、多くの人がわかっています。お客様や同僚でも、そこそこ距離があり、相手の「認知能力」の問題で誤解されるのであれば、放置です。

プロフィール

横山信弘

アタックス・セールス・アソシエイツ代表取締役社長。現場に入り、目標を絶対達成させるコンサルタント。全国でネット中継するモンスター朝会「絶対達成社長の会」発起人。「横山信弘のメルマガ草創花伝」は3.5万人の企業経営者、管理者が購読する。『絶対達成マインドのつくり方』『営業目標を絶対達成する』『絶対達成バイブル』など「絶対達成」シリーズの著者。著書はすべて、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。年間100回以上の講演、セミナーをこなす。ロジカルな技術、メソッドを激しく情熱的に伝えるセミナーパフォーマンスが最大の売り。最新刊は『自分を強くする』。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米金利先物、9月利下げ確率60%に小幅上昇 PCE

ビジネス

ドル34年ぶり157円台へ上昇、日銀の現状維持や米

ワールド

米中外相会談、ロシア支援に米懸念表明 マイナス要因

ビジネス

米PCE価格指数、3月前月比+0.3%・前年比+2
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 5

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 6

    大谷選手は被害者だけど「失格」...日本人の弱点は「…

  • 7

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    「性的」批判を一蹴 ローリング・ストーンズMVで妖…

  • 10

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story