最新記事

感染第3波

東京都21日のコロナ新規感染1,471人・重症者159人 新規陽性者の1%が重症化

2021年1月21日(木)21時30分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

東京都は21日、都内で新たに1471人の新型コロナウイルス陽性者が確認されたと発表した。これは木曜日としては3番目の多さ。

東京都は21日、都内で新たに1471人の新型コロナウイルス陽性者が確認されたと発表した。これは木曜日としては先々週の2447人、先週の1502人に次ぐ3番目の多さ。

この日確認された陽性者の内訳は、
10歳未満:53人(約4%)
10代:73人(約5%)
20代:300人(約20%)
30代:241人(約16%)
40代:196人(約13%)
50代:222人(約15%)
60代:173人(約12%)
70代:92人(約6%)
80代:83人(約6%)
90代:36人(約2%)
100歳以上2人(約0.14%)
となっている。また65歳以上の高齢者は290人となっており、全体の20%を占めている。

また、重症者は前日の160人に対して1人減って159人となっている。

これで1月に入って都内で確認された陽性者の合計は28,214人。また累計では90,659人となった。

また感染拡大による医療提供体制のひっ迫を受けて自宅療養者と入院・療養等調整中が増加。自宅療養者は8,965人、入院・療養等調整中は6,799人と依然として高止まりが続いている。

これらの人びとの体調確認などに保健所が忙殺されることで、新規陽性者の感染経路を追い切れず、さらなる新規陽性者が増加するという悪循環が生じている。

一方で、PCR検査などでの陽性率は1月7日の14.5%から徐々に下がりはじめており、7日間移動平均値をもとに算出した19日の数値は10.8%にまで低下している。8日から発令された緊急事態宣言の効果が出ているのか、今後の動きが注目される。

newsweek_20210120_205052.png

PCR検査などでの陽性率は徐々に下がりはじめており、19日の数値は10.8%にまで低下している。

モニタリング会議「新規陽性者は減少しつつあるが、重症者が増加」

こうしたなか、東京都は21日午後にモニタリング会議を実施し、感染状況と医療提供体制ともに最も高い警戒レベルを維持することとした。

専門家からは感染状況について、
・新規陽性者数の増加比は約87%と低下したが1週間の合計は10,000人を超え、引き続き厳重な警戒が必要である。
・保健所から入院調整本部への調整依頼が、16日以降約500件/日を超えて、翌日以降の調整に繰り越し・待機が多数生じている。受け入れ体制を確保するためには、実効性のある感染拡大防止対策を行い、新規陽性者数を大幅に減少させることが最も重要である。
との指摘がなされた。

また医療提供体制については、
・入院患者の急増に対応するため、都は病床確保に向けた調整を行い、都立・公社病院において計1,700床の確保を進めている。現状の新規陽性患者数に対応する病床を確保するためには、通常の医療をさらに縮小せざるを得ない。
・自宅療養者の急激な増加に伴い、健康観察を行う保健所業務が急増しており、都は、自宅療養者のコールセンターによる健康相談を都内全域に拡大し、パルスオキシメータを活用した健康観察を行うなどフォローアップ体制の充実を図っている。
・重症患者の約4割は今週新たに重症化した人で占められており、新規陽性者数のうち約1%が重症化している。重症患者のさらなる増加が危惧される。
と問題点が挙げられた。

小池知事「ウイルスへの最も有効な処方箋は『ステイホーム』」

小池知事はモニタリング会議後の会見で「緊急事態宣言が出されてから2週間経ったが、夜の人の流れは低下に転じているが、昼間を含めた人流はまだ抑え切れていない。ウイルスへの最も有効な処方箋は『ステイホーム』だ。皆さんには窮屈な思いをさせるが、社会全体で感染機会を減らすことで、収束に向けて協力してもらえるようお願いしたい」と述べ、日中も含めて不要不急の外出を自粛するよう改めて呼びかけた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

岸田首相、「グローバルサウスと連携」 外遊の成果強

ビジネス

アングル:閑古鳥鳴く香港の商店、観光客減と本土への

ビジネス

アングル:中国減速、高級大手は内製化 岐路に立つイ

ワールド

米、原発燃料で「脱ロシア依存」 国内生産体制整備へ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが...... 今も厳しい差別、雇用許可制20年目の韓国

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    こ、この顔は...コートニー・カーダシアンの息子、元カレ「超スター歌手」に激似で「もしや父親は...」と話題に

  • 4

    翼が生えた「天使」のような形に、トゲだらけの体表.…

  • 5

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 6

    単独取材:岸田首相、本誌に語ったGDP「4位転落」日…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    ウクライナがモスクワの空港で「放火」工作を実行す…

  • 9

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 10

    マフィアに狙われたオランダ王女が「スペイン極秘留…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 3

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 4

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 5

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 6

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 9

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 10

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 10

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中