最新記事

宇宙

地球外生命体との「未知との遭遇」は中国のほうが先?

2018年4月19日(木)16時30分
ケイト・シェリダン、トム・オコナー

貴州省の山岳地帯に完成したFAST(500メートル口径球面電波望遠鏡) CDIC-REUTERS

<世界最大の電波望遠鏡で地球外の知的生命体発見の一番乗りを目指す中国>

世界最大の電波望遠鏡が地球外生命の手掛かりを見つけたとしたら、その情報を世界に知らせるかどうかは中国政府の胸三寸になりそうだ。

中国は1980年代から科学研究に巨額の資金を投入してきた。そのせいもあって、近年は宇宙人探しの分野でも超大国にのし上がっている。16年には中国南西部・貴州省の山岳地帯で「500メートル口径球面電波望遠鏡(FAST)」の運用を始めた。

これまでにない感度の望遠鏡で、より遠くのより微弱な電波を受信できる。銀河系外の知的生命の探索や宇宙の起源を探るのに役立ちそうだ。中国科学院国家天文台の研究員の彭勃(ポン・ポー)は、総工費1億7800万ドル以上のFASTが「地球外文明を発見する可能性は既存の装置の5~10倍ある」と、中国国営の新華社通信に語った。

電波やX線を規則正しく放射するパルサーと呼ばれる中性子星で、現在までに確認されているのは約2500個。FASTの生みの親たちは、新たに1000個見つけたいと考えている。「パルサーの数が倍近くになれば、予想外の天体が多く見つかることは確実だ」とオーストラリア連邦科学産業研究機構の天文学者ディック・マンチェスターは昨年、ネットメディアのバイスで語った。

中国は最新の電波望遠鏡をさらに設置する計画だ。その成果を世界中にシェアしてくれることを望みたい。

<本誌2018年4月17日号掲載>

今ならうるせぇトリのスタンプGET!

【お知らせ】ニューズウィーク日本版メルマガのご登録を!
気になる北朝鮮問題の動向から英国ロイヤルファミリーの話題まで、世界の動きを
ウイークデーの朝にお届けします。
ご登録(無料)はこちらから=>>

MAGAZINE

特集:遺伝子最前線

2019-1・22号(1/16発売)

革命的技術クリスパーで「超人」の誕生も可能に── 人類の未来を変えるゲノム編集・解析の最新事情

人気ランキング

  • 1

    「お得意様」は気づいたら「商売敵」に 中国の猛追へ対策急ぐドイツ

  • 2

    北方領土が「第二次大戦でロシア領になった」というロシアの主張は大間違い

  • 3

    人の頭を持つ男、指がなく血の付いた手、三輪車に乗る豚......すべて「白夜」の続き

  • 4

    仏マクロン政権「黄色いベスト運動」対応で財政拡大 E…

  • 5

    日本がタイ版新幹線から手を引き始めた理由

  • 6

    全長7mの巨大ヘビが女性を丸のみ インドネシア、…

  • 7

    体重600キロ、体長4.4mの巨大ワニが女性殺害 イン…

  • 8

    米政府閉鎖で一カ月近く無給の連邦職員、食料配給に…

  • 9

    タイ洞窟からの救出時、少年たちは薬で眠らされ、両…

  • 10

    地球温暖化で鳥類「血の抗争」が始まった──敵を殺し…

  • 1

    体重600キロ、体長4.4mの巨大ワニが女性殺害 インドネシア、違法飼育の容疑で日本人を捜索

  • 2

    全長7mの巨大ヘビが女性を丸のみ インドネシア、被害続発する事情とは

  • 3

    タイ洞窟からの救出時、少年たちは薬で眠らされ、両手は縛られていた

  • 4

    エイリアンはもう地球に来ているかもしれない──NASA…

  • 5

    北方領土が「第二次大戦でロシア領になった」という…

  • 6

    人の頭を持つ男、指がなく血の付いた手、三輪車に乗…

  • 7

    インドネシアの老呪術師が少女を15年間監禁 性的虐…

  • 8

    宇宙から謎の「反復する電波」、2度目の観測:地球外…

  • 9

    タイ洞窟の少年たちは見捨てられる寸前だった

  • 10

    NGT48山口真帆さん暴行事件に見る非常識な「日本の謝…

  • 1

    炎上はボヘミアン・ラプソディからダンボまで 韓国の果てしないアンチ旭日旗現象

  • 2

    口に入れたおしゃぶりをテープで固定された赤ちゃん

  • 3

    あの〈抗日〉映画「軍艦島」が思わぬ失速 韓国で非難された3つの理由

  • 4

    小説『ロリータ』のモデルとなった、実在した少女の…

  • 5

    日韓関係の悪化が懸念されるが、韓国の世論は冷静──…

  • 6

    オーストラリア人の94%が反捕鯨の理由

  • 7

    ジョンベネ殺害事件で、遂に真犯人が殺害を自供か?

  • 8

    アレクサがまた奇行「里親を殺せ」

  • 9

    日本がタイ版新幹線から手を引き始めた理由

  • 10

    インドネシア当局、K-POPアイドルBLACKPINKのCM放映…

資産運用特集 グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
「ニューズウィーク日本版」編集記者を募集
デジタル/プリントメディア広告営業部員を募集
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2019年1月
  • 2018年12月
  • 2018年11月
  • 2018年10月
  • 2018年9月
  • 2018年8月