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トランプが断行したFRB議長交代の不安要素

2017年11月9日(木)17時20分
ジョーダン・ワイスマン

議長就任後も、意思決定の多くでFRBスタッフの力を頼りにするはずだ。基本的な路線はイエレンと同じだとしても、危機が到来したとき、あるいは議長として難しい決定を余儀なくされたときに、どんな判断を下すのか。理事としては貴重な「便利屋」だったが、議長としての手腕は未知数だ。

一方、イエレンは議長就任前からエコノミストとしてキャリアを積み重ねてきた。クリントン政権時代にFRB理事、大統領経済諮問委員会の委員長を務め、その後サンフランシスコ連邦準備銀行総裁、バーナンキ時代のFRB副議長を歴任した。

華々しい経歴に加え、その判断も一貫して適切なものだった。将来、有能なFRB議長として評価されるはずだ。

イエレンは来年2月に議長を退任するが、FRB理事としての任期は24年まである。個人的には、FRBに残ってほしい。実績面で自分より劣る元部下の下に就くのは少々難しいかもしれないが、誰かが新FRB議長の教育係を務める必要がある。

<本誌11月7日発売最新号掲載>

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