最新記事

テクノロジー

東京五輪まであと4年、ウエアラブルはアスリートに新記録をもたらすか?

2016年8月25日(木)17時27分

<スポーツの世界にも確実に広がるデジタルデバイス。だが、医療との境界線上にあることから選手が求める機能を提供できないという課題がある。>

 リオデジャネイロ・オリンピックが終わり、感動ロスに苦しんでいる人もいれば、さっそく4年後に向けて動き出している人もいる。プロスポーツ界の人々は後者だろう。

 皆さんのなかにも使っている人が多くいるだろう「ウエアラブル」デバイスは、試合の練習やトレーニングには広く活用されるようになってきた。しかし、ウエアラブルに対するアスリートからの反応は微妙なものであり、彼らはアドバイスや指導という機能面で不満を抱いているという。

 Lux Researchのレポートによると、アスリートたちはウエアラブルを利用する利点をわかっているが、そのうえでアドバイス面などの機能拡充を望んでいる。

 アドバイスには、練習中のパフォーマンス分析や怪我の予防、アスリートの健康についての助言などが含まれる。世界最大のウエアラブルベンダーであるFitbitは、一週間おこなったトレーニング内容や心拍数、カロリー消費などを利用した限定的な分析サービスを現在提供している。

「多くのウエアラブルは、さまざまな情報を報告するうえで素晴らしい働きをしているが、健康面やパフォーマンスをさらに向上するにはどうすればいいのかという提案までは行えていない」と、レポートを執筆したLux Researchのノア・ジャースン氏は語る。

 そして、「2016年のリオオリンピックでは、ウエアラブルがフィットネスモニターだけでなく、高度なトラッキングをもおこなうことができる点に注目が集まった。しかし、ほかにもチームの戦略や安全上の目的に利用できるスポーツウエアラブルのアプリケーションが誕生したら、より多くの賞賛を集めることが可能だろう」と、彼は付け加えた。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

神田財務官、介入有無コメントせず 過度な変動「看過

ワールド

タイ内閣改造、財務相に前証取会長 外相は辞任

ワールド

中国主席、仏・セルビア・ハンガリー訪問へ 5年ぶり

ビジネス

米エリオット、住友商事に数百億円規模の出資=BBG
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われた、史上初の「ドッグファイト」動画を米軍が公開

  • 4

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 5

    目の前の子の「お尻」に...! 真剣なバレエの練習中…

  • 6

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 7

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 8

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 9

    美女モデルの人魚姫風「貝殻ドレス」、お腹の部分に…

  • 10

    ロシア軍「Mi8ヘリコプター」にウクライナ軍HIMARSが…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 8

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 9

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 10

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中