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「7つの習慣」の中で「健康なまま年を取る」に役立つのはこれ

2019年9月3日(火)17時40分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

コヴィー博士は、人間活動は4つの領域に分類されるといいます。下の図を見てみましょう。

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意識しないと他人軸で生きてしまいがち

私たちの活動は「重要度」と「緊急度」で分けることができます。緊急度は「すぐに対応を迫られるかどうか」、重要度は「人生の目的や価値観にとって重要かどうか」を示しています。

私もそうなのですが、多くの人は第Ⅰ領域「緊急で重要なこと」や第Ⅲ領域「緊急で重要でないこと」に日々追われ、振り回されています。期限の決まっている仕事、差し迫った問題、危機への対応は第Ⅰ領域、日々の電話やメール、会議、報告書作成、無意味と思える付き合いなどは第Ⅲ領域といえます。

「緊急で重要」なのだから、一見、第Ⅰ領域がもっともリソースをさくべき事柄に思えるかもしれません。第Ⅲ領域も、重要度でみると低いかもしれませんが、緊急度は高いから、こちらにもリソースをさいたほうがよさそうだ――。そう思い、人生が第Ⅰ領域と第Ⅲ領域に支配される人は多いでしょう。

しかし、第Ⅰ領域や第Ⅲ領域だけに対応するのは、他人軸で生きることなのです。第Ⅰ領域と第Ⅲ領域は人の都合に振り回される事柄のため、時間のコントロールができません。つねに忙しい状態がつづきます。他人軸で生きていると、私たちは肉体的にもメンタル的にも疲弊していきます。

そのため、せっかくの残ったリソースを、まるで現実逃避するように緊急度も重要度もいちばん低い第Ⅳ領域「緊急でも重要でもないこと」についやしてしまうのです。悲しいことですが、これが私たち人間の性です。

健康マネジメントは、まさに「緊急でないが重要なこと」

では、人生100年時代の健康マネジメントは、この時間管理のマトリクスのどの領域に相当するでしょうか。

第Ⅳ領域ではないはずですが、第Ⅰ領域でもありません。いますぐやらなければ死にいたるとか、明日からでも寝たきりになるという緊急の課題ではないからです。

正解は、第Ⅱ領域「緊急でないが重要なこと」です。

第Ⅱ領域は、目の前の必要性にせまられている事柄ではありませんが、中長期的な視点をもってつづけなければ成果が出ない類の事柄です。

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