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心が疲れると、正しい決断はできない

2015年9月30日(水)16時05分
アンディ・ギブソン ※Dialogue Review Jun/Aug 2015より転載

(3)マルチタスクを避ける

 一度にたくさんのことをしようとすると、「自動システム」はそれらをすべて一気に処理しようとして混乱をきたすことがある。そのせいで、集中していれば起こりえないミスを犯したりもする。重要な決断をしなければいけないときには、それ以外のことはすべて心から追い出してしまおう。

(4)注意力を高める

 マリア・コニコワは、良い決断が「記憶の呼び出し」に関連していると主張している。記憶の中にある情報をスムーズに呼び出し、それを意思決定プロセスに活用することが、良い決断につながるのだという。そのためには(マインドフルネス瞑想のような)トレーニングによって注意力、集中力を高めることが有効とのことだ。

(5)軽い休息と充電

 心は、自らの健康、健全を維持するために定期的な休息を必要としている。エネルギーを充填し、リラックスするための時間を確保しよう。平日も含めて、気をゆるめ、休息をとり、リラックスとリチャージをする余裕をもつことを心がけよう。そのことが、心にも、良い決断にもポジティブな効果をもたらすはずだ。

[執筆者]
アンディ・ギブソン
イギリスで社員教育を行うマインドアップル(Mindapples)社の創設者。メンタルヘルスを専門とする。著書に"A Mind for Business"(ピアソン社)など。

編集・企画:情報工場 © 情報工場
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※当記事は「Dialogue Review Jun/Aug 2015」からの転載記事です
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