最新記事

会話術

「話すことが苦手だった」メンタリストDaiGoの人生を変えた話し方の科学

2021年5月13日(木)18時25分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部
メンタリストDaiGo

撮影:河内 彩

<360万人ものフォロワーを持つ、メンタリストDaiGo氏。実は会話にコンプレックスを抱え、取材で「雑談しないで」と言ったこともあるという。それを変えたのは、科学の力。古今東西の研究から導き出した、誰もが再現できる「最強の話し方」だった>

コロナ禍ですっかりテレワークが定着し、自宅でひとり黙々と仕事をこなす日々に慣れた人も多いだろう。

同僚とのさりげない会話や雑談がなくなったことを寂しく思う人がいる一方で、話すことに苦手意識を持っていた人であれば、今の状況を歓迎しているかもしれない。

しかし、オンライン会議など非対面のコミュニケーションが増えるほどに、その場の空気や会話の流れだけに頼らない、地力としての「トーク力」が試されるようになったと感じている人も多いのではないだろうか。

そんな人にとって大きな宝となるかもしれないのが、『超トーク力 心を操る話し方の科学』(CCCメディアハウス)だ。著者は、「iPhone 1台で360万人のフォロワー」を手に入れ、今では幅広い活動で各方面から注目を集めるメンタリストDaiGo氏だ。

この本では、実は会話にコンプレックスを抱える少年だったというDaiGo氏を、数百万人が聞き入る屈指の話し手に変貌させた「科学的話し方」が惜しみなく明かされている。

「話し方」は人生に関わるのに、誰も教えてくれない

YouTubeのフォロワーは230万人。今年に入って話題が沸騰した音声SNSのClubhouseでも既に35万人を超えるフォロワーを獲得。さらに、自身が独自に動画配信を行うアプリ「Dラボ」にも20万人のフォロワーを抱えるDaiGo氏の仕事は、文字どおり「話すこと」だ(この他に、Twitterにも75万人のフォロワーがいる)。

だが実は、「話すことが苦手だった」とDaiGo氏は言う。

子供の頃からずっと「会話が得意ではない」というコンプレックスを持ち、特に「好きなことになると早口になり、周りの反応を置き去りにしてしまう空気の読めない話し方」に学生時代から悩まされてきたというのだ。


「話し方」は、人生のあらゆる場面に否応なく関わってくるにもかかわらず、自分から勉強しようと思わないと誰も教えてくれない、不思議なスキルです。(4ページより)

もともと無口で、人見知りで、雑談すらしたくないし、1~2回会ったくらいの相手との会話はなるべく避けたい、それがDaiGo氏の本心なのだ。

そのため今でも、テレビ番組の収録や講演会などの際には、本番の声がかかるまで壁際にひっそりと立ち、ひとりで本を読んでいることが多いそうだ。

今でこそ話すことを楽しめるようになったが、根底にあるコミュニケーションへの苦手意識は残っていると語るDaiGo氏。それを変えたのは、科学の力だった。

話し方や伝え方に関するさまざまな論文や専門書を読み、自分なりに試行錯誤を重ねることで、少しずつスキルを磨いていった。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米・イランが間接協議、域内情勢のエスカレーション回

ワールド

ベトナム共産党、国家主席にラム公安相指名 国会議長

ワールド

サウジ皇太子と米大統領補佐官、二国間協定やガザ問題

ワールド

ジョージア「スパイ法案」、大統領が拒否権発動
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の「ロイヤル大変貌」が話題に

  • 3

    「裸に安全ピンだけ」の衝撃...マイリー・サイラスの過激衣装にネット騒然

  • 4

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 5

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 6

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 7

    「すごく恥ずかしい...」オリヴィア・ロドリゴ、ライ…

  • 8

    時速160キロで走行...制御失ったテスラが宙を舞い、4…

  • 9

    日本とはどこが違う? 韓国ドラマのオリジナルサウン…

  • 10

    中国の文化人・エリート層が「自由と文化」を求め日…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 3

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 6

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 9

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中