営業がつらい理由「ノルマ」が36.3% これからは「ノルマ=KGI」の時代へ
【1】目標達成のためのKGI・KPIを設定する
目標を設定する際には、まずは最終的に達成するべきKGIを設定しましょう。そのうえで、達成のための段階的な指標、すなわちKPI(Key Performance Indicator)を設定することが重要です。
営業の場合、目標として「達成すべき成約数」が設定されることが多いでしょう。しかし、成約に至るまでの各段階においてもそれぞれのフェーズに応じた指標が存在するはずです。
たとえば、メール開封数、架電数、リード獲得数、商談数、商談化率などです。いずれも成約の前段階として必要なものであり、KPIとして設定できます。これらのKPIを設定することで、スタッフはどの活動に重点を置くべきかが明確になり、目標達成に向けた具体的な行動を取ることが容易になるのです。
「テレアポ→商談→成約」という営業プロセスの場合、商談から成約に至る割合が算出できれば、成約数の目標達成に必要な商談数がわかります。さらに、テレアポから商談化する割合が算出すると、目標とする商談数に必要な架電数がわかります。成約数を伸ばしたいならば、商談化率を保ったまま、架電数を増やしていく方法が有効です。
このように、各KPIをモニタリングしながら最終的な目標に向かうことで適切な目標の運用が可能となります。
【2】本来の能力よりやや高めに設定する
適切なレベルで設定しなければスタッフの負担が大きくなりすぎますが、適切なレベルとは「本人が確実に達成できるレベル」ではありません。
最初から確実にできるとわかっているレベルだと、がんばりや創意工夫の余地が少なすぎて成長が促進されないからです。本人のキャパシティよりもやや高め、少しがんばらなければ達成できないレベルに設定しましょう。
【3】市場環境が変化したら目標の見直しも検討する
市場環境は絶えず変化するため、新たな競合の出現や経済状況が変動したりすると、営業の現場での状況も大きく変わります。そのような場合、目標を含めて戦略を見直すことも重要です。また、当初の想定通りに達成状況が進んでいない場合には、原因の検証し、見直しが必要になることもあるでしょう。
いたずらに目標を下げると、スタッフのモチベーションも下げてしまいかねません。何が何でも目標を絶対視することも避けつつ、慎重な検討が必要になります。
(参考記事)「この指止まれ型営業」とは?顧客を自らリードする経営者の営業手法を紹介
営業スタッフの評価方法とは
営業スタッフの評価は、単純に業績だけでなく、行動や姿勢を含めた多面的な視点から行うべきです。日本の人事考課では一般的に、業績、能力、姿勢の3つの視点が重要視されます。