最新記事
ロシア

「なんという爆発...」ウクライナの大規模ドローン攻撃で燃え上がるロシア領内のエネルギー施設 「現地動画」が話題に

Ukraine Strikes at Heart of Russia With Massive Drone Attack

2024年4月22日(月)20時40分
ブレンダン・コール
ウクライナの攻撃用ドローン

ウクライナの攻撃用ドローン(4月13日、キーウ) Bahmut Pavlo/Ukrinform/Abaca via Reuters Connect

<ロシア国防省はウクライナのドローン50機を撃墜したと発表>

ロシア領内のエネルギーインフラ施設が、またしてもウクライナの発射したドローンによる攻撃を受けた。

【動画】夜空を照らす巨大な炎...ウクライナの「大規模ドローン攻撃」で燃え上がるロシアのエネルギー施設

ウクライナはここ数カ月、ロシアのエネルギー施設への攻撃を強化しており、これにより戦争遂行能力と主要輸出品の供給を妨げている。ただし、ウクライナ側はこれらの攻撃に関与したと直接主張することはない。

AFP通信がウクライナ軍関係者の情報源を引用して報じたところによれば、19日夜、少なくとも3つの変電所と1つの燃料貯蔵施設が攻撃を受けて火災が発生したという。同メディアは情報とともに、ソーシャルメディアに投稿された攻撃後の動画を紹介している。

ウクライナに隣接するスモレンスク州にあるエネルギー大手ルクオイルのカルディモヴォの貯油施設とされる動画には、 見物人が撮影した火災の様子が映っている。撮影者は「なんという爆発だ」と驚き、「これまでに8回の爆発があった」と説明している。本誌はこの動画を検証できていない。

テレグラム・チャンネル「アストラ」は、ブリャンスク州ビゴニッチ村の変電所にドローンが墜落し、火の手が上がっている画像を投稿した。

ブリャンスク州のアレクサンドル・ボゴマズ知事はテレグラムで、ウクライナのドローン攻撃を防空システムによって阻止し、5機のドローンをヴィゴニチスキー地区の上空で破壊したと述べ、死傷者は出ていないと報告している。

ロシア国防省によれば、ロシアの防空システムはクルスク州、モスクワ州、トゥーラ州、リャザン州を含む8つの地域でウクライナのドローン50機を撃墜したという。ベルゴロド州ではドローンの破片で2人が死亡したと伝えられている。

ウクライナのオンライン紙「キーウ・インディペンデント」は匿名の情報筋の話として、19日夜の攻撃はウクライナ保安庁(SBU)、ウクライナ国防省情報総局(HUR)、ウクライナ特殊作戦軍(SOF)の共同作戦だったと報じている。本誌は事実関係を確認できていない。

3月17日の段階で、ロシア各地で合わせて12の石油精製所が攻撃を受けたと伝えられている。ウクライナは4月2日にも国境から1100キロ以上離れたタタールスタン共和国ニジネカムスクにあるロシア最大の石油精製所を攻撃し、射程圏の広さを示している。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

台湾の頼次期総統、20日の就任式で中国との「現状維

ワールド

イスラエル軍、ガザ北部で攻勢強化 米大統領補佐官が

ワールド

アングル:トランプ氏陣営、本選敗北に備え「異議申し

ビジネス

日本製鉄副会長が来週訪米、USスチール買収で働きか
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバいのか!?

  • 3

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイジェリアの少年」...経験した偏見と苦難、そして現在の夢

  • 4

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 5

    時速160キロで走行...制御失ったテスラが宙を舞い、4…

  • 6

    チャールズ英国王、自身の「不気味」な肖像画を見た…

  • 7

    日本とはどこが違う? 韓国ドラマのオリジナルサウン…

  • 8

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 9

    英供与車両から巨大な黒煙...ロシアのドローンが「貴…

  • 10

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 9

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 10

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 4

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中