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日中アフリカ支援合戦で、軍配が上がるのはどっちだ?

2018年10月18日(木)18時00分
トリディベシュ・シン・マイニ(インド・ジンダル・グローバル大学助教)

アフリカは日本企業にとっても有望な進出先だ。同地で操業中の日本企業は昨年時点で795社。自動車需要の高まりを受けて、日産やトヨタは製造設備や販売網の拡張を始めた。

アフリカ進出をめぐって、中国が日本との競争に直面するのは明らかだ。日本は多額の金融支援を行ってきたばかりでなく、超一流のインフラ設備を建設してきた実績があり、しかもそれを誇示しない。アフリカでの中国の存在感拡大をアメリカがほぼ傍観している現状を考えれば、日本が果たしている役割の意義は以前に増して大きい。

日本にとって重要なのは、アフリカを見据えた戦略実現のために他国、特にインドと手を携えることだ。全方向に目配りした方針を貫き、アフリカの経済的・政治的課題に率直に物を言う日本の姿勢は尊敬に値する。日本とアフリカの関係こそがウィンウィンになるはずだ。

本誌2018年10月23日号掲載

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