最新記事

金融

仮想通貨大手コインチェック580億円相当が流出 補償は検討中

2018年1月27日(土)13時31分

1月27日、仮想通貨取引所大手のコインチェックは26日夜の会見で、約580億円分の仮想通貨NEMが外部からの不正アクセスで流出したと公表し、顧客に謝罪した。写真は仮想通貨のイメージ画。サラエボで2017年12月撮影(2018年 ロイター/Dado Ruvic)

仮想通貨取引所大手のコインチェックは26日夜の会見で、約580億円分の仮想通貨NEMが外部からの不正アクセスで流出したと公表し、顧客に謝罪した。補償は検討中だとし、具体的な言及はなかった。現時点での手元流動性の額についても言明しなかった。

会見の冒頭、和田晃一良社長は「本日、コインチェックで機能が停止する事態が発生した。皆さまをお騒がせしたことを深くお詫び申し上げる」と謝罪した。

大塚雄介COOによると、26日午前3時ごろ、コインチェックのNEMのアドレスに外部から不正アクセスがあり、5億2300万NEM、約580億円相当が流出。同11時25分にNEMの残高が異常に減っていることを検知した。

NEMの入出送金の停止、NEMの売買停止を経て、17時23分にビットコイン以外すべての通貨の売買を停止した。サービス復旧の見通しは立っていない。

コインチェックは、NEMの普及を推進するNEM財団やNEMを扱う国内外の取引所に流出したNEMの追跡や売買停止を要請。金融庁、警察庁に事態の推移を報告した。

大塚COOは、流出した約580億円相当のNEMは「顧客の資産だ」と話したが、被害に遭った人数は調査中だとした。NEM以外の仮想通貨については、ハッキングなどが起きていることは確認されていないと述べた。

コインチェックは、常時ネットワークに接続された「ホットウォレット」でNEMを管理していた。ネットから隔離した「コールドウォレット」で保管していなかったことについて「技術的な難しさと、それを行なうことができる人材が不足している」(和田社長)ことを理由に挙げた。

大塚COOは、被害に遭った顧客への補償については「現在検討している」と繰り返した。コインチェックの事業継続については「基本的には継続する形で、今は検討している」と述べた。

今後、他社による救済や他社と資本提携する可能性については「選択肢の1つかもしれないが、どうするかは議論している最中」だと述べた。

同社の手元流動性について、顧問弁護士の堀天子氏は、現時点の財務情報を即時に出せる状況にはないと述べるにとどめた。

コインチェックは金融庁に仮想通貨取引所としての登録を申請中。今回の不正流出について、「顧客への対応を最優先に検討すべきだ」(幹部)と話している。

[東京 27日 ロイター]


120x28 Reuters.gif

Copyright (C) 2018トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニュース速報

ワールド

アングル:原油が記録的供給過剰に、生産増とアジア景

ワールド

対イタリア制裁手続き勧告へ、欧州委が21日に=関係

ワールド

英産業界、メイ首相のEU離脱案を支持 「合意なし」

ワールド

アングル:土俵際のメイ英首相、後任候補の顔ぶれ

MAGAZINE

特集:ここまで来たAI医療

2018-11・20号(11/13発売)

病院での待ち時間や誤診、膨れ上がる医療費── 「切り札」人工知能が医療の難題を解決する日

人気ランキング

  • 1

    「人肉を食べ飽きた」呪術師らの公判で明らかになったおぞましい新事実

  • 2

    インドネシアの老呪術師が少女を15年間監禁 性的虐待の日々

  • 3

    安倍首相は「三つの原則」と言っていなかった──日本の代表カメラの収録から

  • 4

    小説『ロリータ』のモデルとなった、実在した少女の…

  • 5

    人肉食が予防した不治の病

  • 6

    ナメクジを食べた男性、脳を侵す寄生虫で8年後に死亡

  • 7

    「人肉は食べ飽きた」と自首した男と、とんでもない…

  • 8

    中国のスパイ技術はハイテクだけじゃない

  • 9

    「売春島」三重県にあった日本最後の「桃源郷」はい…

  • 10

    リー首相「アジアはもうすぐアメリカか中国を選ばな…

  • 1

    「人肉を食べ飽きた」呪術師らの公判で明らかになったおぞましい新事実

  • 2

    インドネシアの老呪術師が少女を15年間監禁 性的虐待の日々

  • 3

    小説『ロリータ』のモデルとなった、実在した少女の悲劇

  • 4

    人肉食が予防した不治の病

  • 5

    あの〈抗日〉映画「軍艦島」が思わぬ失速 韓国で非…

  • 6

    「売春島」三重県にあった日本最後の「桃源郷」はい…

  • 7

    「人肉は食べ飽きた」と自首した男と、とんでもない…

  • 8

    「深圳すごい、日本負けた」の嘘──中国の日本人経営…

  • 9

    BTSはなぜ「原爆Tシャツ」を着たのか?原爆投下降伏…

  • 10

    「家賃は体で」、住宅難の英国で増える「スケベ大家」

  • 1

    ナメクジを食べた男性、脳を侵す寄生虫で8年後に死亡

  • 2

    「人肉は食べ飽きた」と自首した男と、とんでもない「仲間」たち

  • 3

    子どもの時に、自宅に紙の本が何冊あったかが一生を左右する:大規模調査

  • 4

    現代だからこそ! 5歳で迷子になった女性が13年経て…

  • 5

    安倍首相はよく耐えた!

  • 6

    29年前の「女子高校生コンクリート詰め殺人事件」の…

  • 7

    「人肉を食べ飽きた」呪術師らの公判で明らかになっ…

  • 8

    全否定の「囚人筋トレ」が普通の自重筋トレと違う3つ…

  • 9

    人肉食が予防した不治の病

  • 10

    アルコールとがんの関係が明らかに DNAを損傷、二度…

資産運用特集 グローバル人材を目指す Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
「ニューズウィーク日本版」編集記者を募集
デジタル/プリントメディア広告営業部員を募集
「♯レゴのすべて」投稿キャンペーン
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
メールマガジン登録
売り切れのないDigital版はこちら

MOOK

ニューズウィーク日本版

ニューズウィーク日本版特別編集 レゴのすべて

絶賛発売中!

STORIES ARCHIVE

  • 2018年11月
  • 2018年10月
  • 2018年9月
  • 2018年8月
  • 2018年7月
  • 2018年6月