最新記事

テクノロジー

国境を越えて貸し借りができる充電器シェアリングサービス「ChargeSPOT」

2019年5月15日(水)17時45分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

INFORICH

<スマホ利用者の悩み「充電切れ」の解消にシェアリングサービスが登場。しかも、東京で借りたバッテリーを香港で返却する、といったことも可能だ>

スマートフォンの所有率は年々上がっており、日本では今、世帯保有率が75%超と、パソコンの所有率をも上回っている。そんなスマートフォン利用者たちにとって、尽きない悩みの1つが充電切れだ。外出先で充電が切れそうになって困った経験は、誰にでもあるだろう。

モバイルバッテリーを購入して持ち歩く人も少なくないが、スマートフォン充電器にはシェアリングサービスもある。「ChargeSPOT (チャージスポット)」だ。専用アプリで利用者とスマートフォン充電器を繋ぐプラットフォームで、なんと国境を越えての貸し借りもできる。出張や旅行にも使える便利なプラットフォームだ。

使い方は簡単。外出時に充電が切れてしまった際、最寄りのChargeSPOTスタンドをアプリで検索し、そこで充電器を借りることができる。また、借りたバッテリーはどのスタンドでも返却が可能だ。

国内では現在約2500台のスタンドがあり、香港ではセブンイレブン700店舗へ導入されている。さらには台湾・タイ・ハワイへの進出も決まっているので、例えば東京で借りたバッテリーを香港で返却する、などといったことも可能。今後はさらにグローバルに利用できるようになるだろう。

chargespot190515-2.jpg

INFORICH

専用アプリをインストールして登録すれば、最寄りのレンタルスポットでQRコードをかざすだけでバッテリーのレンタルができるという気軽さ。その場で充電が終わるのを待つ煩わしさがなく、どのスタンドでも返却が可能なので、充電しながら移動することができる。レンタル開始から返却まで1時間150円、48時間まで300円、48時間以降は2280円でバッテリー返却不要となる。

ChargeSPOTの専用アプリに加え、ユーザー数10億人を越える中国のSNSアプリ「WeChat」内のミニプログラムでも利用できるようになっている。今後はLINEアプリ内のChargeSPOT公式アカウントから直接サービスが利用できるようになる予定だ。

chargespot190515-3.jpg

INFORICH

さらには、イオングループ、ローソン、TSUTATA、NTTドコモ、JR九州(実証実験中)、近鉄、森ビル、神戸市、福岡市など、数百にのぼる企業や法人での導入が決まっており、年内に1万5000カ所、2021年には10万カ所のChargeSPOT設置が計画されている。また、これら国内および海外市場における事業展開を視野に入れ、ゴールドマン・サックスから運転資金支援を受けるための基本合意に至っている。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ビジネス

アングル:「豪華装備」競う中国EVメーカー、西側と

ビジネス

NY外為市場=ドルが158円台乗せ、日銀の現状維持

ビジネス

米国株式市場=上昇、大型グロース株高い

ビジネス

米PCE価格指数、インフレ率の緩やかな上昇示す 個
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 4

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」…

  • 5

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 6

    アカデミー賞監督の「英語スピーチ格差」を考える

  • 7

    19世紀イタリア、全世界を巻き込んだ論争『エドガル…

  • 8

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 9

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 10

    大谷選手は被害者だけど「失格」...日本人の弱点は「…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 10

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 3

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈する動画...「吹き飛ばされた」と遺族(ロシア報道)

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 6

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 10

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中