最新記事

リモートワーク

「リモートワーク」と「出社」の割合に黄金比はあるのか?

The Pitfalls of Hybrid Scheduling

2022年5月12日(木)18時06分
アリソン・グリーン(職場コンサルタント、ウェブサイト「アスク・ア・マネジャー」運営者)

問題は会社でなくともできる仕事

◆「この投稿はオフィスで書いています。部屋には私だけ。この1週間ずっとそうでした。ほかの部屋には同僚がいるけれど、私の仕事は全てコンピューター上で行うので、彼らと直接会う理由がありません。

オフィスにいなければ仕事をしていることにならない、というのは古い考えです。私の場合、ありがたいことに通勤時間は短いのですが、監視されているという感覚が心に重くのしかかります。

私は在宅勤務が好きで、とても生産性が高かった。今は求職中で、リモートワークの仕事だけに応募しています」

◆「私たちは全員、決まった曜日に出勤を義務付けられています。でも、新型コロナ対策でお互いに6フィート(約1.83メートル)以内に近づいてはいけないので、ほとんどのコラボレーションは今もバーチャルのまま。全員が同じ部屋に座り、誰かが話すのをヘッドセットで聞くのです。

金曜日に出勤するのは私だけ。経営陣は『いざというときのため』と言うのですが、なぜ物理的に現場にいることが重要なのか、誰も理解できません。理由を聞いても教えてくれません」

◆「私たちのチームがオフィスにいたとき、メンバーは広大なオープンフロアに散らばっていて、いつもメッセージアプリで話していました。

今は在宅勤務ですが、あまり変わっていません。毎月1回全員がオフィスに出勤しなければならない日は、長めのミーティングを1回だけやって、後はデスクに戻ってメッセージアプリでチャットです」

◆「私の場合、通勤には30分しかかかりません。でも、オフィスに行ってズームをするのなら、家でもできます。少なくとも一部の時間、対面で仕事をするのはいいけれど、オフィスに顔を出すことを期待されているのが理解できません。そのせいで会社に行くのが面倒になっています」

◆「私のグループは『コラボレーション』のために週に1日だけ出社すると決められているので、直接会ってミーティングをする機会はあります。

でも実際には、ミーティングは全てマイクロソフトTeamsかズームで行います。チームには遠く(別の州など)に住む人が増えているので、ミーティングはズームでやるしかありません。

在宅勤務が週4日あるのには感謝しないといけないけれど、週1日の出社日が不快すぎます。一日中デスクに座って、家でできるズームのミーティングを何度も何度もやるなんて! なんであんなにストレスを感じて、通勤時間を浪費しないといけないのか!

会社はせっかく建てた新しいビルに人間を置きたいだけで、オフィスにいる理由はほかにないのだ、と感じます」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米EV税控除、一部重要鉱物要件の導入2年延期

ワールド

S&P、トルコの格付け「B+」に引き上げ 政策の連

ビジネス

ドットチャート改善必要、市場との対話に不十分=シカ

ビジネス

NY連銀総裁、2%物価目標「極めて重要」 サマーズ
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 2

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS攻撃「直撃の瞬間」映像をウクライナ側が公開

  • 3

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を受け、炎上・爆発するロシア軍T-90M戦車...映像を公開

  • 4

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 5

    サプリ常用は要注意、健康的な睡眠を助ける「就寝前…

  • 6

    ロシア軍「Mi8ヘリコプター」にウクライナ軍HIMARSが…

  • 7

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミ…

  • 10

    「TSMC創業者」モリス・チャンが、IBM工場の買収を視…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる4択クイズ

  • 4

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 5

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 6

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 7

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 10

    メーガン妃の「限定いちごジャム」を贈られた「問題…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 6

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中