最新記事

スポーツ

羽生結弦、忘れ難い「10の名演技」を振り返る

A New Freedom To Shine

2022年7月29日(金)13時28分
茜 灯里(作家、科学ジャーナリスト)
羽生結弦

2018年平昌オリンピック後、都内で優勝報告(2018年2月27日)Toru Hanai-REUTERS

<競技者からプロへの転向を表明した羽生の「第1章」の軌跡を、選曲&ジャンプ構成とともに追う>

7月19日、羽生結弦は決意表明会見で「プロのアスリートとして、スケートを続けていくことを決意いたしました」と語った。フィギュアスケーター羽生結弦の第2章の幕開けだ。

第1章にあたる選手時代の競技プログラムの中から厳選した「10の名演技」を、羽生のヒストリーを振り返った記事での登場順に紹介する。

①②2010年世界ジュニア選手権

1位216.10点(SP 68.75点/3位、FS 147.35点/1位)


SP「ミッション:インポッシブル2」より
ジャンプ構成
:3A, 3Lz2T, 3F!

羽生は演技の幅が広いと言われる。世界ジュニア王者になった2つの演技で、15歳当時から多彩な表現力を持っていたことが分かる。SPは男っぽく硬質な曲想。長い手足で踊る姿は、将来カリスマと称される片鱗が見えた。


FS「パガニーニの主題による狂詩曲」
ジャンプ構成
:3A, 3Lz2T, 3F!, 3Lo/3A2T, 3Lz, 3S3T, 2A

SPとは打って変わって、柔軟性を生かしたしなやかな表現のプログラム。当時から着氷姿勢が美しく、ジャンプを跳び終えた後まで気を配っていることが分かる。ジュニア時代はスピンが得意な選手として名高く、この大会でも男性では珍しいビールマンスピンを披露している。

NW_HNY_02-20220728.jpg

AFLO

◇ ◇ ◇



ジャンプ構成の略記号は以下のとおり。 A=アクセル、Lz=ルッツ、F=フリップ、Lo=ループ、S=サルコウ、T=トウループ、Eu=オイラー(ジャンプのつなぎに使われる)、e=明らかに間違った踏み切り、!=明確ではない踏み切り、q=1/4回転不足、=1/4回転を超え1/2回転未満の不足

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

セガサミー、米フォートレスに「シーガイア」売却

ビジネス

アップル、「iPad Pro」宣伝映像巡り謝罪 ネ

ワールド

クシュナー氏、トランプ氏支援者に電話攻勢 献金呼び

ビジネス

インド株式ミューチュアルファンド、4月の資金流入は
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岸田のホンネ
特集:岸田のホンネ
2024年5月14日号(5/ 8発売)

金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口......岸田首相がニューズウィーク単独取材で語った「次の日本」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必要な「プライベートジェット三昧」に非難の嵐

  • 2

    休養学の医学博士が解説「お風呂・温泉の健康術」楽しく疲れをとる方法

  • 3

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋戦争の敗北」を招いた日本社会の大きな弱点とは?

  • 4

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 5

    「少なくとも10年の禁固刑は覚悟すべき」「大谷はカ…

  • 6

    上半身裸の女性バックダンサーと「がっつりキス」...…

  • 7

    ロシア軍兵舎の不条理大量殺人、士気低下の果ての狂気

  • 8

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 9

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 10

    ウクライナ防空の切り札「機関銃ドローン」、米追加…

  • 1

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 2

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受ける瞬間の映像...クラスター弾炸裂で「逃げ場なし」の恐怖

  • 3

    屋外に集合したロシア兵たちを「狙い撃ち」...HIMARS攻撃「直撃の瞬間」映像をウクライナ側が公開

  • 4

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 5

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 6

    テイラー・スウィフトの大胆「肌見せ」ドレス写真...…

  • 7

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 8

    「レースのパンツ」が重大な感染症を引き起こす原因に

  • 9

    「自然は残酷だ...」動物園でクマがカモの親子を捕食…

  • 10

    翼が生えた「天使」のような形に、トゲだらけの体表.…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中