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シリーズ日本再発見

ニューヨークのミシュラン和食屋料理長が明かす、アメリカ人の好み

2017年11月30日(木)21時30分
小暮聡子(ニューヨーク支局)

目の前の人にご飯を作ってあげたいのが料理人

――園さんにとって、料理とは。

自分も含めて、人が幸せになれる人生の材料。自分の場合、料理をしていて一番ハッピーになれるのは実は自分自身だ。

もしかするとちょっと上から目線に聞こえるかもしれないが、料理人というのは、どんなに忙しくても、へとへとになっていても、目の前の人にご飯を作ってあげたいと常に思える人でないとダメだと思う。

疲れている人を見たら、何を作ろうかなと勝手に考えてしまっている。ご飯を作って相手が喜んでくれたら、自分がものすごくハッピーになる。料理とは、自分が幸せになれるツールなのかもしれない。

――今の夢は。

昔は自分で店をやることだったのだが、それはタイミングの話なので。今年で饗屋は10年になるが、常にチームとしてやっている。一緒に仕事をして17年くらいになる人が1人いて、10年いる人も3人。日本やヨーロッパからうちで働きたいと電話をかけてきて、雇った若い人たちもいる。

ストイックで情熱があって、こいつは雇いたいな、と思った若い人が期待に応えてくれると、自分も嬉しい。この人たちがいないとな、と思う今のチームは、自分の料理の一部だ。

彼らが巣立っていって、どこかの店で料理長を務める。そこまでのサポートというのが、夢というより目標だ。

※当記事は2017年3月31日にアップした記事の再掲載です。

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