ニュース速報

ワールド

ロイター、比麻薬戦争とロヒンギャ族報道でピュリツァー賞受賞

2018年04月17日(火)13時08分

4月16日、米報道界において最高の名誉とされるピュリツァー賞の受賞者が16日に発表され、ロイターは、フィリピンのドゥテルテ大統領が推進する麻薬戦争についての報道で国際報道賞を、またミャンマーを逃れるロヒンギャ族を撮影した写真で特集写真賞をそれぞれ受賞した。写真はバングラデシュに逃れたロヒンギャ難民。2017年11月撮影(2018年 ロイター/Hannah McKay)

[ニューヨーク 16日 ロイター] - 米報道界において最高の名誉とされるピュリツァー賞の受賞者が16日に発表され、ロイターは、フィリピンのドゥテルテ大統領が推進する麻薬戦争についての報道で国際報道賞を、またミャンマーを逃れるロヒンギャ族を撮影した写真で特集写真賞をそれぞれ受賞した。

「いずれの報道においても、記者たちは勇敢さと粘り強さが求められた。報道が極めて難しい場所で、記者たちには重圧がかかっていた。また脅迫を受けたこともあった」とロイター編集主幹スティーブ・アドラーは語る。「不正を暴き、弱者を守ることは報道の極めて重要な役割の一部だ。2つの報道はそうした役割を少しでも果たすことができたと思う」

また、公益部門賞には、ハリウッドのセクハラ問題を暴いたニューヨーク・タイムズ紙と雑誌ニューヨーカーが輝いた。ハリウッド映画界の大物プロデューサーだったハーベイ・ワインスタイン氏についての報道は、女性たちが自身の被害体験を証言する「#Me too(私も)」運動へと発展し、各分野の著名人が辞任や退任へ追い込まれた。

米連邦上院補選の共和党候補だったロイ・ムーア氏が30代の頃、10代の少女にセクハラ行為をした事件を報じたワシントン・ポスト紙が調査報道部門に選ばれた。

一方、音楽部門では、ケンドリック・ラマーがラップ歌手として初の受賞。選考委員会はラマーのアルバム「DAMN.」について、「現代のアフリカ系米国人の生活の複雑さを捉えた、心を震わす作品集」だと評価している。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

為替、基調的物価に無視できない影響なら政策の判断材

ビジネス

訂正野村HD、1―3月期純利益は前年比7.7倍 全

ビジネス

村田製の今期4割の営業増益予想、電池事業で前年に5

ビジネス

米資産運用会社の銀行投資巡る監督強化案、当局が採決
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された米女優、「過激衣装」写真での切り返しに称賛集まる

  • 3

    中国の最新鋭ステルス爆撃機H20は「恐れるに足らず」──米国防総省

  • 4

    今だからこそ観るべき? インバウンドで増えるK-POP…

  • 5

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 6

    未婚中高年男性の死亡率は、既婚男性の2.8倍も高い

  • 7

    「鳥山明ワールド」は永遠に...世界を魅了した漫画家…

  • 8

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 9

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 10

    心を穏やかに保つ禅の教え 「世界が尊敬する日本人100…

  • 1

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 2

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価」されていると言える理由

  • 3

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた「身体改造」の実態...出土した「遺骨」で初の発見

  • 4

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    医学博士で管理栄養士『100年栄養』の著者が警鐘を鳴…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    「たった1日で1年分」の異常豪雨...「砂漠の地」ドバ…

  • 9

    NewJeans日本デビュー目前に赤信号 所属事務所に親…

  • 10

    「誹謗中傷のビジネス化」に歯止めをかけた、北村紗…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の瞬間映像をウクライナ軍が公開...ドネツク州で激戦続く

  • 4

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 5

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 6

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士…

  • 7

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこ…

  • 8

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 9

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 10

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中