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米GDP、第1四半期は+1.6%に鈍化 2年ぶり低水準 インフレ加速

2024年04月26日(金)02時53分

米商務省が25日に発表した2024年第1・四半期の国内総生産(GDP)速報値は年率換算で前期比1.6%増となった。ニューヨークで2021年8月撮影(2024年 ロイター/Andrew Kelly)

Lucia Mutikani

[ワシントン 25日 ロイター] - 米商務省が25日に発表した2024年第1・四半期の国内総生産(GDP)速報値は年率換算で前期比1.6%増だった。伸びは前四半期の3.4%増から大幅に鈍化し、ほぼ2ぶりの低水準となった。

個人消費は依然底堅いものの、伸びは縮小した。また、輸入の急増に伴い貿易赤字が拡大し、成長を下押しした。インフレの加速も示され、米連邦準備理事会(FRB)が9月前に利下げに動かないという観測が強まった。

伸びは市場予想の2.4%増に届かなかったほか、FRBがインフレを伴わない成長率と見なす1.8%も下回った。

企業の在庫積み増しペース鈍化や政府支出減も成長への圧迫要因となった。

フィッチの経済調査責任者オル・ソノラ氏は「矛盾したメッセージを含んでいる」とし、「成長が緩やかな減速を続け、インフレが再び間違った方向に急上昇すれば、FRBが年内に利下げを実施する可能性はますます遠のきつつある」と述べた。

FRBが物価の目安として注目する食料とエネルギーを除くコア個人消費支出(PCE)指数は3.7%上昇し、前四半期の2.0%上昇から伸びが加速した。

米経済活動の3分の2以上を占める個人消費は2.5%増。ただ、伸びは前四半期の3.3%増から縮んだ。ヘルスケアや金融サービス、保険などへの支出が全体の伸びを主導した。一方、自動車やガソリンを含むモノへの支出は減少した。

税金やインフレを考慮した可処分所得は1.1%増と、前四半期の2.0%増から鈍化した。貯金の取り崩しを反映し、貯蓄率は4.0%から3.6%に低下した。

企業在庫は354憶ドル増加。しかし、前四半期の549億ドル増からは積み増しペースは鈍化し、成長率を0.35%ポイント押し下げた。

貿易赤字は前四半期の9185億ドルから9732億ドルに拡大。GDPの伸びは0.86%ポイント押し下げられた。

政府支出は1.2%増と、前四半期の4.6%増から大幅に減速。防衛費を中心に連邦政府の支出が減少したことを受けた。

在庫、政府支出、貿易を除くベースでの成長率は3.1%。前四半期は3.3%だった。

住宅投資は20年第4・四半期以来の大幅な伸びを記録した。住宅ローン金利の上昇にもかかわらず、住宅販売や住宅建設が増加したことが背景。

ロイター
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