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南欧の銀行は気候変動に脆弱、融資先にリスク=ECB

2021年09月22日(水)19時16分

欧州中央銀行(ECB)は22日、気候変動が緩和されない場合、南欧の銀行が特に大きな打撃を受けるとの報告書をまとめた。ギリシャの山火事、8月撮影。(2021年 ロイター/Nicolas Economou)

[フランクフルト 22日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は22日、気候変動が緩和されない場合、南欧の銀行が特に大きな打撃を受けるとの報告書をまとめた。山火事など自然災害のリスクにさらされている融資先が多いことが理由という。

ECBは、ユーロ圏の銀行1600行以上を対象に、自然災害や温室効果ガス削減対策の導入など、気候変動の影響にどこまで対処できるか、シミュレーションを実施。

気候変動が全く緩和されない「温室シナリオ」では、銀行融資のデフォルト(債務不履行)の確率が今後30年間で7%上昇するとの結果が出た。

ただ、4カ国では上昇率が約2倍になる見通し。ECBは具体的な国名を挙げていないが、報告書の図表では、気候変動に伴う物理的なリスクにさらされている企業の比率が特に高い国として、ギリシャ、ポルトガル、スペイン、マルタが挙げられている。

ECBは「欧州諸国は同じように移行リスクにさらされているが、一部の国は物理的な高リスクに対して極めて脆弱だ」と指摘した。

ロイター
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