最新記事

米司法

バイデン家の「ドラ息子」、ハンター・バイデンの司法取引は「ズルじゃない」

Hunter Biden’s Plea Deal

2023年6月28日(水)21時05分
マウラ・ズーリック

番組で司会のアレックス・マーコードに「2件の軽微な連邦税犯罪と銃所持違反での司法取引をどう捉えるか」と問われると、ウィリアムズは「大して憂慮すべき事態とは思えない」と応じた。

「連邦法制度ではおよそ97~98%の訴追が司法取引に持ち込まれる」とウィリアムズは言う。

連邦法違反で訴追された者が有罪を認めるのは極めてよくあることで、「政治的要素やこれがハンター・バイデンであることを抜きにして検察官的視点で見れば、今回の司法取引は極めてまっとうなものだ」。

ハーバード大学教授で弁護士のアラン・ダーショウィッツも、ハンターが起訴猶予や矯正プログラムなどで収監を免れたのは「妥当な決定」で「フェア」だったと話す。

「税滞納のケースではほとんどの人が同様の処分に落ち着く。税滞納で起訴される人はほぼいない。多くが罰金を科されて終わる」

司法アナリストのグレン・キルシュナーは、トランプが大統領時代にハンターの捜査のため指名したデービッド・ワイス検察官を、バイデンが続投させていたことは「正しいことだった」と指摘する。

ニュース専門ケーブル局MSNBCの番組でキルシュナーは、彼ら捜査チームが何年もかけて大統領の息子を根掘り葉掘り調べ上げた結果、得た成果は「適時に納税しなかったという軽微な税犯罪2件だけだった」と話した。

キルシュナーはこう付け加えた。

「彼の姓がバイデンでなく、有名人ではなかったら、そもそも訴追されていたかどうかも分からない」

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

英アングロ・アメリカン、英北部の肥料事業でパートナ

ビジネス

中国の長期国債、投資家はリスクに留意すべき=人民銀

ビジネス

中国4月鉱工業生産、予想以上に加速 小売売上高は減

ワールド

シンガポール非石油輸出、4月は前年比-9.3% 米
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 2

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた異常」...「極めて重要な発見」とは?

  • 3

    羽田空港衝突事故で「日航の奇跡」を可能にした、奇跡とは程遠い偉業

  • 4

    存在するはずのない系外惑星「ハルラ」をめぐる謎、…

  • 5

    老化した脳、わずか半年の有酸素運動で若返る=「脳…

  • 6

    アメリカはどうでもよい...弾薬の供与停止も「進撃の…

  • 7

    共同親権法制を実施するうえでの2つの留意点

  • 8

    半分しか当たらない北朝鮮ミサイル、ロシアに供与と…

  • 9

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 10

    総額100万円ほどの負担増...国民年金の納付「5年延長…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 5

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 6

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 7

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中