最新記事

事件

男女3人がホテルの一室で──クロスボウ怪死事件は心中か

2019年5月20日(月)11時45分
デービッド・ブレナン

写真はイメージです Riccardofe-iStock.

<ドイツで起こったなんとも不可思議な事件。謎は深まる一方だ>

ドイツ南東部のバイエルン州パッサウ近郊でなんとも不可解な事件が起きた。5月12日、クロスボウ(洋弓銃)で撃たれたとみられる男女3人の遺体がホテルの一室で発見されたのだ。

検察によれば頭部を2回、胸部を3回撃たれた男性(53)と、頭部と胸部を1回ずつ撃たれた女性(33)が手をつないでベッドに横たわっていた。ベッドの脇には喉とあごの間を撃たれた別の女性(30)の遺体もあった。

中世の武器であるクロスボウがなぜ使われたのか。事件が注目を集めるなか、翌13日には約650キロ離れた町のアパートで女性2人の遺体が発見された。うち1人はパッサウで亡くなった30歳の女性の姉妹。死因は不明だが、室内からクロスボウは見つかっていない。

謎は深まる一方だが、パッサウの事件については室内に争った跡や第三者が関与した形跡がないことから、何らかの心中事件との見方が浮上している。死亡した3人が中世の武器収集を趣味にしており、男性は中世の武器や衣装を扱う店を経営していたとの情報もある。

<2019年5月28日号掲載>

20190528cover-200.jpg
※5月28日号(5月21日発売)は「ニュースを読み解く哲学超入門」特集。フーコー×監視社会、アーレント×SNS、ヘーゲル×米中対立、J.S.ミル×移民――。AIもビッグデータも解答不能な難問を、あの哲学者ならこう考える。内田樹、萱野稔人、仲正昌樹、清水真木といった気鋭の専門家が執筆。『武器になる哲学』著者、山口周によるブックガイド「ビジネスに効く新『知の古典』」も収録した。

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

シンガポール航空機、乱気流で緊急着陸 乗客1人死亡

ビジネス

アストラゼネカ、30年までに売上高800億ドル 2

ビジネス

正のインフレ率での賃金・物価上昇、政策余地広がる=

ビジネス

IMF、英国の総選挙前減税に警鐘 成長予想は引き上
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:スマホ・アプリ健康術
特集:スマホ・アプリ健康術
2024年5月28日号(5/21発売)

健康長寿のカギはスマホとスマートウォッチにあり。アプリで食事・運動・体調を管理する方法

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    娘が「バイクで連れ去られる」動画を見て、父親は気を失った...家族が語ったハマスによる「拉致」被害

  • 3

    9年前と今で何も変わらない...ゼンデイヤの「卒アル写真」が拡散、高校生ばなれした「美しさ」だと話題に

  • 4

    服着てる? ブルックス・ネイダーの「ほぼ丸見え」ネ…

  • 5

    「目を閉じれば雨の音...」テントにたかる「害虫」の…

  • 6

    ベトナム「植民地解放」70年を鮮やかな民族衣装で祝…

  • 7

    高速鉄道熱に沸くアメリカ、先行する中国を追う──新…

  • 8

    中国・ロシアのスパイとして法廷に立つ「愛国者」──…

  • 9

    「韓国は詐欺大国」の事情とは

  • 10

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    娘が「バイクで連れ去られる」動画を見て、父親は気…

  • 5

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 6

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 7

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の…

  • 8

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 9

    米誌映画担当、今年一番気に入った映画のシーンは『…

  • 10

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中