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「あの国」からの攻撃で日本の個人情報が大量流出...LINEヤフーのずさんな管理で9600万人が危険にさらされる

DEJA VU ALL OVER AGAIN

2023年12月15日(金)16時51分
山田敏弘(国際ジャーナリスト)

ところが今回の件で今もネイバーが日本人のデータにアクセスできることが露呈した。さらにLINE関係者は「主要なプロダクトの開発は今もネイバーが関与していて、今回の報道以上にネイバーは日本のシステムにアクセスできる」と指摘する。

その上、LINEヤフーは10月17日には不正アクセスを検知していた。日本では犯罪の不正アクセス事案だが、11月27日まで警察当局には被害申告をせず、総務省だけに相談していた。個人情報が大規模に流出しているにもかかわらず、だ。

LINEとヤフーが合併した10月以降、ユーザーは両サービスのアカウントを連携するよう推奨されている。さらに新会社の子会社であるPayPayやZOZO、アスクルなども含め、今後さらに利用者が拡大していくと予想される。

ユーザーが不安なくLINEやヤフーを使えるために、日本政府はもっと厳しい目でLINEと付き合っていくべきだ。さもないと、国境なきデジタル時代に自国民の安全は守れない。トランプ政権がTikTokを「国産化」しようとしたように、日本でもLINEの手綱を政府が握ることを議論するべきではないだろうか。

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