最新記事

Kポップ

NewJeansやIVEが台頭するKポップ...TWICEの第2章が始まった

The Return of TWICE

2023年4月13日(木)14時00分
ロクシー・サイモンズ(本誌テレビ・映画担当)

230418p48_TWC_02.jpg

最新ミニアルバムの先行シングルとして、2021年の「The Feels」に続く2つ目の英語曲を発表し、韓国語と英語の2バージョンの「SET ME FREE」も収録。よりユニバーサルな魅力で、世界中のファンにアピールすることを目指す COURTESY OF TWICE

『READY TO BE』はその先駆けとなった。先行シングル「MOONLIGHT SUNRISE」の歌詞は全て英語。「GOT THE THRILLS」「BLAME IT ON ME」「CRAZY STUPID LOVE」「WALLFLOWER」は韓国語で、「SET ME FREE」は英語版と韓国語版の両方を収録した。

TWICEにとって初の英語曲は21年の「The Feels」だった。「『The Feels』はファンの反応がとてもよかったからまた英語曲を発表したかった。それに『MOONLIGHT SUNRISE』は、英語のほうが合っているような気がする」と、ナヨンは語る。

「SET ME FREE」を英語と韓国語でレコーディングしたことで、よりユニバーサルな魅力のある曲に仕上がったとジヒョは語る。「もっと世界中のファンに曲を届けたい。この曲はその試み。韓国語でも英語でも言いたいことが伝わるよう努力した」

「SET ME FREE」は「パワフルでグルービーなベースライン」を持つ「とてもプログレッシブな曲」だとダヒョンは言う。そのミュージックビデオ(MV)は、グループとして「パンチがあるクールなパフォーマンス」にしなければならなかったと語る。

「MVは、私たちがいかに自分の殻を破り、型にはまらず、自由を強く求めているかをストーリー仕立てで表現している」と言う。「ファンは、ばっちりメークしたゴージャスな私たちの顔を見慣れていると思うが、このMVでは私たちはノーメークで、自由であることを表現している」

苦しかったMV制作

だが、新しい試みを形にするのは容易ではなかったと、ミナは言う。「レコーディングが一番大変だった。自分の感情を表現するのが難しくて、プロデューサーに何度もやり直しを命じられた。担当パートを歌ったら、もう少しセクシーな雰囲気を出してとプロデューサーから指示された」と彼女は振り返る。「でも、そのパートはとても低音だったので、音程を取りつつ、セクシーな感じに仕上げるのは本当に難しかった」

チェヨンにとって「SET ME FREE」で最も大変だったのは、MVの制作だった。「屋外でグループで踊るシーンがあった。だけど撮影当日は雨で、すごく寒くて。それが本当につらかった」

一方、ツウィにとっては、撮影はワクワクする体験だった。「屋外でMVを撮影するのは久しぶりだった。大変だけど楽しくて、すごくいい仕上がりになった」

ボーカルも務めるツウィは「このアルバムの曲が大好き。ファンも気に入ってくれることを願っている」と言う。

ONCEにも、自分たちと同じくらい最新作を好きになってほしいと、ジヒョは話す。「できるだけ幅広いジャンルをカバーした。楽しく聴いてもらえる作品になっていると思う。ダヒョンが歌詞を書いた曲も2つあるから、それも楽しみにしてほしい」

今、あなたにオススメ

関連ワード

ニュース速報

ワールド

北朝鮮、盗んだ1.47億ドル相当の暗号資産を洗浄=

ビジネス

米家計債務、第1四半期は17.6兆ドルに増加 延滞

ビジネス

米国株式市場=上昇、ナスダック最高値 CPIに注目

ビジネス

NY外為市場=ドル下落、PPIはインフレ高止まりを
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少子化の本当の理由【アニメで解説】

  • 2

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダブルの「大合唱」

  • 3

    アメリカからの武器援助を勘定に入れていない?プーチンの危険なハルキウ攻勢

  • 4

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    英供与車両から巨大な黒煙...ロシアのドローンが「貴…

  • 7

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 8

    ロシア国営企業の「赤字が止まらない」...20%も買い…

  • 9

    ユーロビジョン決勝、イスラエル歌手の登場に生中継…

  • 10

    「ゼレンスキー暗殺計画」はプーチンへの「贈り物」…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋戦争の敗北」を招いた日本社会の大きな弱点とは?

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 6

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 9

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 10

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中