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NY外為市場=円急騰、日本当局が介入との見方

2024年04月30日(火)04時58分

ニューヨーク外為市場では、日本円が対ドルで序盤に付けた34年ぶりの安値から一時約5円高と急騰した。2022年7月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)

[ニューヨーク 29日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、日本円が対ドルで序盤に付けた34年ぶりの安値から一時約5円高と急騰した。市場では日本当局が1年半ぶりに円買い介入を実施したとの見方が広がった。

ドル/円は取引時間中に一時160.245円と1990年以来の高値を付けた後、一時154.4円に急落。介入観測が広がった。

終盤は1.47%安の156.01円。日本はゴールデンウィーク期間中でアジア時間の商いは通常よりも乏しかった。ドル/円は正午過ぎに再び急落し、6分間で156.495円から155.05円に下落した。

FXストリート・ドット・コムのシニアアナリスト、ジョセフ・トレビサーニ氏は「市場の商いが乏しく、何をしてもより大きな効果が得られるため、タイミングは実に理にかなっている。だからこそ日本当局はアジア市場で比較的早い時期に実施することを選んだのだ。そうすれば、より多くの効果を得られる」と述べた。

神田真人財務官は29日午後、外国為替市場でドル/円が乱高下し、市場で介入観測が広がったたことについて、「為替介入の有無については申し上げない」と述べた。過度な変動による悪影響は「看過しがたい」とし、「必要に応じて適切な対応をする」と語った。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は関係者の話として日本当局が介入したと報じた。

ドル指数は0.31%安の105.63。ユーロ/ドルは0.25%高の1.0719ドル。ポンド/ドルは0.54%高の1.2558ドル。

ドイツ連邦統計庁が29日発表した4月の消費者物価指数(CPI)速報値は欧州連合(EU)基準(HICP)で前年同月比2.4%上昇し、伸び率は3月の2.3%を上回った。

スペインの4月のインフレ指標は前年同月比3.4%上昇と市場予想(3.3%上昇)をやや上回った。

ドル/円 NY午後3時 155.81/155.82

始値 155.88

高値 156.88

安値 155.11

ユーロ/ドル NY午後3時 1.0723/1.0727

始値 1.0716

高値 1.0729

安値 1.0691

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