コラム

意外な共通点「非モテ」で結び付く日韓男子のこれから

2020年12月23日(水)18時30分
李 娜兀(リ・ナオル)

一方、フェイスブックを中心に運営しているインナムモは、同じ境遇の男性たちが、自虐的なユーモアで互いを笑い飛ばし、安らぎを得るというのが設立趣旨だそうだ。少し明るく、かつ軽いと言える。設立者の男性が2016年、好意を持っていた女性に「あなたは、ほんとに人気がなさそうに見える」と言われたショックからつくったのだという。

このように置かれた状況は似ていても、韓国と日本で向き合い方は少しずつ違う。「人気がない悩みは女性も同じ」ということで、インナムモには女性メンバーも15%ほどいるそうだ。

アジアの中で日本の若者だけが抱える問題というのは少なくなり、多かれ少なかれ韓国でも、またおそらく上海など中国都市部の若者も、似たような悩みにぶつかっているだろう。そこには、ひょっとしたら新たな交流や知的刺激の可能性が広がっているのかもしれない。ロマンチックなクリスマス音楽がカフェやコンビニで流れる東京で、そんなことを考えている。

magTokyoEye_Lee.jpg李 娜兀
NAOHL LEE
国際交流コーディネーター・通訳。ソウル生まれ。幼少期をアメリカで過ごす。韓国外国語大学卒、慶應義塾大学大学院法学研究科博士課程単位取得(政治学専攻)。大学で国際交流に携わる。2人の子供の母。

<2020年12月22日号掲載>

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