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ドイツの街角から

シュピッツナーゲル典子|ドイツ

晩婚化が進むドイツの結婚事情  50歳以上の初婚も増加中!

©berwis_pixelio.de

ドイツでは近年、平均初婚年齢が高くなっている。2022年の平均初婚年齢は、20年前と比較すると女性で3.8歳、男性で3.3歳上昇した。離婚件数は減少し、50歳以上の初婚者の増加も目立つ。

平均初婚年齢は過去最高に

2024年2月に発表されたドイツ連邦統計局の調査結果によると、ドイツ人の2022年における初婚平均年齢は、女性32.6歳、男性35.1歳で、いずれも過去最高を記録した。婚姻者781,500人の統計結果は、婚姻の78%が初婚で、20%強が離婚経験者、1%強が未亡人だった。

ドイツの成人年齢(18歳)人口7,010万人のほぼ半数が結婚しているか、パートナーシップで暮らしている(2022年末時点)。婚姻者の97%は異性間のカップルで、同性間のカップルは3%弱だった。

年齢別にみると、2022年の初婚者60万9,800人のうち、36%にあたる22万1,400人が30歳未満。2002年は、30歳未満が半分以上(52%)だったことから、若者の婚姻が年々減少していることがわかる。

男女間の結婚時年齢差は2002年以降、3.0歳から2.5歳へとわずかに縮小している。2017年10月の同性カップルの結婚認可により、2018年の報告年度から同性婚も統計に含まれるようになった。

中高年層の結婚願望が高まっている

なかでも中高年層で結婚願望が高まっている。2022年に初めて結婚したのは40歳から49歳で、実に10%を占めた(2002年:6%弱)。50歳以上で初めて結婚する人の数はさらに大幅に増加し、2002年には7,500人(1%)だったのが、2022年には約41,500人(7%)となった。

平均初婚年齢の上昇に加え、人口の年齢構成の変化も原因であると見ている。総人口に占める50歳以上の割合は、2002年末の36%強から2022年末には45%弱にまで上昇した。少子高齢化の続くドイツで、今後も平均初婚年齢が上昇する可能性は多いにありそうだ。

低い若年層の結婚率

婚姻の減少は、特に若いカップルに目立った。減少の理由は、年上のパートナーの年齢によって事情が変わるようだ。年上のパートナーが40歳未満のカップルで、同棲を経て結婚したのは1996年では10組中8組だったのが、2023年半ばには10組中6組だった。

一方、年上のパートナーが40歳から60歳の場合は、94%から85%に減少、同じく年上のパートナーが60歳以上のカップルでは、1996年の96%から2023年前半には93%に減少した。

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著者プロフィール
シュピッツナーゲル典子

ドイツ在住。国際ジャーナリスト協会会員。執筆テーマはビジネス、社会問題、医療、書籍業界、観光など。市場調査やコーディネートガイドとしても活動中。欧州住まいは人生の半分以上になった。夫の海外派遣で4年間家族と滞在したチェコ・プラハでは、コンサートとオベラに明け暮れた。長年ドイツ社会にどっぷり浸かっているためか、ドイツ人の視点で日本を観察しがち。一市民としての目線で見える日常をお伝えします。

Twitter: @spnoriko

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