最新記事

中国

4年前に死んだ夫婦に赤ちゃん誕生! 中国人の祖父母の願いが叶う

2018年4月11日(水)17時10分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

写真はイメージです。 sx70-iStock.

<突然の事故で命を絶たれた若いカップルの両親が挑んだ、前例のないケースとは...>

中国で、ある赤ちゃんの誕生が注目されている。なぜなら、この子の両親は4年前に死んでいるからだ。若くして亡くなった夫婦の両親は苦労の末に授かった孫を囲み満面の笑みで写真に写っている。

北京市が管轄する日刊紙「新京報」によると、赤ちゃんの父親のシェン・ジエと母親のリュウ・シーは4年前に交通事故で帰らぬ人となった。しかし、この夫婦は死亡する前に不妊治療を受けていたため、保管されていた受精卵を使い、子孫を残す道があった。


病院相手に2度の訴訟、さらに海外に行かないと...

しかし、すんなりと事は運ばない。亡くなった夫婦の両親は未来の孫になるはずの受精卵を手に入れようと動いたが、結局2回も病院相手に訴訟を起こさなければならなかった。

新京報によると、中国では夫婦の受精卵を、その両親が継承したという過去の判例はなく、初めてのケースだった。さらに、中国は代理母出産を禁じている。死んだ夫婦の両親は、手に入れた受精卵の出産を引き受けてくれる協力者を海外に求めた。

最終的に27歳のラオス人女性を代理母として雇い、出産までこぎ着けた。そして2017年12月、4年もの期間を経てついに待望の孫を抱きしめることができた。性別は男の子だ。

孫が生まれ、祖父母になった亡き夫婦の両親は、自分達の子供の血筋が途絶えずに次の代に繋がったことを喜んでいたという。

【参考記事】死んだ息子の精子で孫を......イスラエルで増える遺体からの精子採取

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米大統領選、バイデン氏とトランプ氏の支持拮抗 第3

ビジネス

大手3銀の今期純利益3.3兆円、最高益更新へ 資金

ワールド

ニューカレドニアの暴動で3人死亡、仏議会の選挙制度

ワールド

今年のユーロ圏成長率、欧州委は2月の予想維持 物価
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少子化の本当の理由【アニメで解説】

  • 2

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダブルの「大合唱」

  • 3

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史も「韻」を踏む

  • 4

    アメリカからの武器援助を勘定に入れていない?プー…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 7

    ロシア国営企業の「赤字が止まらない」...20%も買い…

  • 8

    英供与車両から巨大な黒煙...ロシアのドローンが「貴…

  • 9

    ユーロビジョン決勝、イスラエル歌手の登場に生中継…

  • 10

    「ゼレンスキー暗殺計画」はプーチンへの「贈り物」…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋戦争の敗北」を招いた日本社会の大きな弱点とは?

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 6

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中