最新記事

テクノロジー

iPhoneX(テン)購入を戸惑わせる4つの欠点

2017年9月13日(水)15時56分
メリナ・デルキック

アップル純正のワイヤレス充電器も Stephen Lam-REUTERS

<指紋認証に代えて顔認証というだけでもビビるが、他にも疑問はいくつかある。4つの欠点が気になる人は買うのをやめよう>

アップルが自らの過ちに気づき、今年は愛すべきイヤホンジャックを復活させてくれますようにと祈っていた人の願いは、残念ながら叶わなかった。それどころかアップルは、さらに「あっと言わせる」要素を増やす方向に進んだ。

新しい「iPhone X(テン)」には、顔写真をくっきりさせるライティング機能を備えた高度なポートレートモード、洗練された外見のガラスボディー、拡張現実(AR)機能など、粋な特徴もある。しかし、購入前に注意すべきマイナス面もいくつかある。

【参考記事】【写真特集】土星探査機カッシーニがくれた贈り物----使命終え大気圏突入

顔認証、データは大丈夫か

■AirPods

ワイヤレスヘッドフォン「AirPods」の導入には世界中からブーイングが起こり、いまだに消えない。スマートフォン、ノートパソコン、タブレットなど、忘れずに充電しなければいけないものがあまりにも多いせいで、AirPodsのことなど忘れてしまいがちだ。そしてジョギングの最中に、バッテリー切れでヘッドフォンが動かないことに気づく羽目になる。

私たちのほとんどは、ヘッドフォンを頻繁に使う。通勤中や運動中、仕事中に音楽を聴くとき、電話をするとき、寝るときにしたままの人も少なくないだろう。それをいちいち充電しなければならないのはいたって不便。それにAirPodsはなくなりやすい。バッグの底のほうにある白いコードを引っぱればいいとわかっていれば、少なくも見つかる希望はある。

■スワイプアップ

ホームボタンを取り除いたおかげで、外見は洗練された美しいものになった。しかし、ロック解除のときや、アプリを閉じるとき、アプリを切り替えるときなど、頻繁にスワイプアップをすることになる。

【参考記事】モバイル動画の最終形とVRの未来

■顔認証

アップルのマーケティング担当シニアバイスプレジデントを務めるフィリップ・シラーが、指紋認証に代えて「顔認証」を採用した、と言ったときにはギョッとした。ソーシャルメディアプリで自分の個人データがスポンサー広告に使われることだけでも不安なのに、顔認証データが「拡散」するかもしれない可能性を考えてみてほしい。今後、さまざまなアプリが顔認証機能の実装に乗り出す可能性がある。アップルは顔認証データを安全に保管すると約束しているが、その保証は、そうしたアプリにまでは適用されないだろう。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米大統領選資金集め、4月はトランプ氏が初めてバイデ

ビジネス

英GSK「ザンタック」、発がんリスク40年隠ぺいと

ビジネス

アストラゼネカ、シンガポールに15億ドルで抗がん剤

ビジネス

BMW、禁止対象中国業者の部品搭載した8000台を
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:スマホ・アプリ健康術
特集:スマホ・アプリ健康術
2024年5月28日号(5/21発売)

健康長寿のカギはスマホとスマートウォッチにあり。アプリで食事・運動・体調を管理する方法

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    娘が「バイクで連れ去られる」動画を見て、父親は気を失った...家族が語ったハマスによる「拉致」被害

  • 3

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の「ロイヤル大変貌」が話題に

  • 4

    米誌映画担当、今年一番気に入った映画のシーンは『…

  • 5

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 6

    中国の文化人・エリート層が「自由と文化」を求め日…

  • 7

    ベトナム「植民地解放」70年を鮮やかな民族衣装で祝…

  • 8

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 9

    服着てる? ブルックス・ネイダーの「ほぼ丸見え」ネ…

  • 10

    「親ロシア派」フィツォ首相の銃撃犯は「親ロシア派…

  • 1

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 2

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 3

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 4

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 5

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 6

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の…

  • 7

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 8

    娘が「バイクで連れ去られる」動画を見て、父親は気…

  • 9

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 10

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された──イスラエル人人質

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 7

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 8

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中