夏に向けて売り上げ急上昇のロゼワイン 予算で選べる最高の13銘柄
Think Pink: The Best Roses for Summer
ステマッリ・ロゼ 2019
ブドウはシチリア島原産のネロ・ダーボラ。ベリーの香りがほとばしるかと思えば、爽やかさとミネラルの切れ味が絶妙なバランスを利かせている。イチゴとリンゴを載せたサラダなど軽い食事にぴったりだが、鶏肉か白身魚と野菜のグリルとも相性がいい。約10ドル。
マルケス・デ・カセレス・エクセレンス・ロゼ 2018
淡いピンク色とシルクのように滑らかな口当たり、そしてはつらつとした味わいは、ガルナチャ・ティンタとテンプラニーリョという2種類のブドウのブレンドにより生まれた。鼻腔には花の香りが、口の中では白桃と洋梨の味わいが広がるミディアムボ ディー。約10ドル。
スモーク・ツリー・ロゼ 2018
かんきつ系の品のいい酸味と、グレープフルーツとネクタリンの凝縮されたアロマが特徴的。それをパッションフルーツとイ チゴの香り、そしてかすかなレモンの風味が引き立てている。ロゼワインの中では辛口寄りで、後味もすっきりとして爽やかだ。約20ドル。
シャトー・デスクラン・レ・クラン・ロゼ 2016
同じシャトーの「ロックエンゼル」と同様、複雑味と風味が傑出したワイン。ミネラル味とレモンの皮を思わせる酸味が特徴の ロックエンゼルに対し、このミディアムボディーのワインは、オレンジ、熟れたモモ、パパイヤを思わせるフルーティーな香り が際立っている。多くの料理とよく合うワインだ。ロゼにしては珍しく、すぐに飲まずに、しばらく置いてから飲んでもいい。来年の夏まで取っておくつもりなら、2018年のものもおすすめだ。1年後には、今よりもっとおいしく飲めるだろう。約70ドル。
ケープ・メンテル・ロゼ 2018
夕暮れを飲んだら、きっとこんな味がするのだろう。温かいピンク色に染まったワインは 、爽やかな酸味とミネラルが、石の 割れ目に咲いた野花を思わせる。ブドウはシラーズ、テンプラニーリョ、グルナッシュ、サンジョベーゼ 。花の香りから、日 暮れ直前のようなほのかな甘みを想像するかもしれない。しかし予想に反して、勢いよく燃え上がる夜の華やかさが押し寄せる。酸味を抑えたメイヤーレモンとジャスミンのピリリとした刺激の後に、アカフサスグリとバラの花びらの躍動が長く残る。約20ドル。
LVEコート・ド・プロバンス・ロゼ 2017
ロゼ発祥の地フランスのプロバンス地方で生産される、グルナッシュ、サンソー、シラーという品種のブドウから生まれる、 淡いピンク色に輝く美しいワイン。ソウルフルな歌声で知られるミュージシャンのジョン・レジェンドがプロバンスへ旅をした のかもしれない──。そんな気持ちにさせる1本だ。鼻腔をくすぐる桃の花とアプリコットの香りが天使のように優美なメロディーを奏で、舌に広がるイチゴとホワイトネクタリンのハーモニーは気分を浮き立たせる。約25ドル。
シャトー・デスクラン・ロックエンゼル・ロゼ 2017
本格的なメイン料理にも軽い食事にも合うロゼが欲しいなら、うってつけの1本だ。このフルボディーのワインは、サテンを思わせる豊かな質感と、レッドベリーとかんきつ類の皮のような香りがもたらす力強さを備えている。チーズとハムが中心の典型的な前菜と相性抜群だが、サーモンやカモ肉、ラムチョップなどのメイン料理にもよく合う。約36ドル。
ニコラ・フィアット 2006 パルムドール
特別な日のために奮発するなら、これで決まり。ニコラ・フィアットの中でもブドウの出来が優れた年だけに造られる、取って置きの優雅なシャンパーニュだ。ボトルのデザインも味も極上。フルーティーな香りと共に、クリーミーな泡がふんだんにはじける。思わず独り占めしたくなるかもしれないが、ロゼの真価が分かるワイン仲間との宴に完璧な1本だ。約160ドル。
ハンプトン・ウオーター・ロゼ 2018
もしこの夏、ビーチに行くなら、波だけではなく淡いピンクのこのワインにも身を任せてみては。もちろん味わいはしょっぱい海水とは大違い。スイカと摘みたてのイチゴの香りが感じられ、暑さの中で打ち寄せる波を眺めながらグラスを傾けるのにぴったりだ。長く残る余韻にはかすかなミネラル感があり、1杯といわず2杯、3杯とグラスを重ねたくなる。約25ドル。
【参考記事】「オレンジワイン」、8000年の時を経て密かなブームに
※7月23日号(7月17日発売)は、「日本人が知るべきMMT」特集。世界が熱狂し、日本をモデルとする現代貨幣理論(MMT)。景気刺激のためどれだけ借金しても「通貨を発行できる国家は破綻しない」は本当か。世界経済の先行きが不安視されるなかで、景気を冷やしかねない消費増税を10月に控えた日本で今、注目の高まるMMTを徹底解説します。
[2019年7月16日号掲載]