最新記事
事件

礼拝中の牧師を真正面から「銃撃」した男を逮捕...その瞬間に起きた「神の奇跡」を捉えた配信映像

Church service livestream captures terrifying moment gunman pulls trigger

2024年5月10日(金)18時17分
ジェナ・サンデル
教会で発生した銃撃事件

Glenn Germany/Facebook

<米ペンシルベニア州の教会で牧師に向けて引き金を引いた男の自宅からは、男のいとこの遺体が発見された>

米ペンシルベニア州にある教会で5月5日、礼拝を執り行っていた牧師の目の前に銃を持った男が現れ、牧師に向けて引き金を引く事件が発生した。事件の一部始終は礼拝のライブ配信用のカメラによって捉えられており、男はその場で拘束され起訴された。

■【動画】米教会で、男が牧師を真正面から銃撃...その瞬間に起きた「奇跡」の一部始終を収めたライブ映像を公開

ペンシルベニア州警察によれば、バーナード・ジュニア・ポライト被告(26)は、ジーザス・ドウェリング・プレース教会で礼拝をライブ配信していたグレン・ジャーマニー牧師に向けて至近距離から銃の引き金を引いた。まさに絶体絶命の状況だが、幸運にも銃が「弾詰まり」を起こしたと見られ、ジャーマニー牧師は九死に一生を得たのだった。

ジャーマニーは本誌の取材に対して、「説教を始めたところで、一人の男性が後ろの方から前に移動してきたのが見えた」と述べ、さらにこう続けた。「最前列の礼拝出席者の前を横切り始めたが、最初のうちは警戒していなかった」

ジャーマニーはその人物とは面識がなく、礼拝に出席するために来た人だろうと考えていたという。

「すると彼が立ち止まり、銃を取り出した。そこで状況が一変した」とジャーマニーは説明した。ポライトが銃を取り出した時、ジャーマニーはとっさに身を隠したという。「考える時間などなかった」

とっさに犯人に飛びかかった助祭

銃が弾詰まりを起こすと、助祭のクラレンス・マッキャリスターがポライトに飛びかかった。ジャーマニーも手伝って2人でポライトを取り押さえ、銃を取り上げて警察の到着を待った。

ジャーマニーはマッキャリスターを「真のヒーローだ」と称えた。「彼が反応してくれたお陰で、説教壇の後ろから出て彼を手伝うチャンスを得ることができた」と彼は述べた。事件についてはまだ気持ちの整理に時間がかかるが、生きていることに感謝していると彼は言う。

ポライトはジャーマニーとも教会とも直接のつながりはなかった。だがジャーマニーは、教会が地元コミュニティーとの関わりを持っていることが、事件を引き起こす一つの要因になったかもしれないと考えている。

「私たちは地元コミュニティーとの絆を深め、地元の人々の手助けをしている。彼は私がその活動を行うのを阻止したかったのだと思う」とジャーマニーは語った。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ICC、ネタニヤフ氏とハマス幹部の逮捕状請求 米な

ビジネス

FRB副議長、インフレ低下持続か「判断は尚早」 慎

ワールド

英裁判所、アサンジ被告の不服申し立て認める 米への

ワールド

ウクライナ、北東部国境の町の6割を死守 激しい市街
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:スマホ・アプリ健康術
特集:スマホ・アプリ健康術
2024年5月28日号(5/21発売)

健康長寿のカギはスマホとスマートウォッチにあり。アプリで食事・運動・体調を管理する方法

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    米誌映画担当、今年一番気に入った映画のシーンは『悪は存在しない』のあの20分間

  • 2

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の「ロイヤル大変貌」が話題に

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    中国の文化人・エリート層が「自由と文化」を求め日…

  • 5

    半裸でハマスに連れ去られた女性は骸骨で発見された─…

  • 6

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 7

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 8

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 9

    9年前と今で何も変わらない...ゼンデイヤの「卒アル…

  • 10

    「親ロシア派」フィツォ首相の銃撃犯は「親ロシア派…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 3

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた異常」...「極めて重要な発見」とは?

  • 4

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 5

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 6

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 9

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中