最新記事

日本企業

ジャニーズ事務所、故ジャニー氏の性加害認める 企業によるタレント起用見送り広がるか

2023年9月8日(金)10時15分

「ジャニーズ」事務所という社名を存続させるかは今後も検討する。東山氏は「ジャニーズは創業者の名前でもあり、グループの名前にもなっているが、何より大事なのはタレントが培ってきたエネルギー、プライドだとも思う」と説明。「エンターテインメントは人を幸せにするためにあるもので、喜多川氏に関してはそうじゃなかったが、その力を信じたい」と語った。その上で、社名変更は「検討の余地」があるとも話した。

被害者の心のケアについて東山氏は「被害者は数百人の可能性がある。大変センシティブな問題。心のケアという窓口を作って、そこで声を上げてくれたら嬉しいが、なかなかそういうことは難しいだろう。どのぐらい時間かかるか分からないが法を超えて救済・補償が必要だ」と話した。

事務所側の会見を踏まえ、性被害を訴える元タレントらによる「ジャニーズ性加害問題当事者の会」も会見した。石丸志門副代表は「非常に稚拙で、準備不足の会見」と印象を語る一方、事務所側が「事実認定と謝罪と救済を認めたことは評価できる」とした。

東京海上日動、JALが所属タレント起用見送り

東京海上日動火災保険は同事務所所属タレントの相葉雅紀さんをCMで起用しているが、同社の広報担当者はこの日、喜多川氏による性加害の調査報告書を受けて、契約を更新しないことを決定したと明らかにした。広報によると、相葉さんのCM契約の途中解除も検討しているという。

同じく所属タレントの櫻井翔さんや松本潤さんなどを広告に起用してきた日本航空も、「同事務所の再発防止や被害者救済に関わる検討状況を注視し、適切な対応が取られることを確認するまでの間、起用を見送ることにした」(広報)という。

一連の問題を巡っては、事務所が調査を依頼した外部専門家による「再発防止特別チーム」が8月29日に会見。調査報告書の内容を説明し、喜多川氏による1970年代前半から2010年代半ばまでの多数の性加害を事実と認定、被害は少なくとも数百人に及ぶ可能性があるとした。

英放送BBCが3月に報道し、多数の元ジャニーズJr.が実名で被害を告発。これを受けて、藤島社長が5月に公開した謝罪動画では「(問題を)知らなかった」と発言。公の場で説明責任を果たしていないなどと批判されていた。

国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会が7月下旬に来日し、8月初旬にかけて被害を訴える当事者や事務所の代表者に聞き取り調査を行う事態にまで発展した。

Maki Shiraki [ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2023トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

【20%オフ】GOHHME 電気毛布 掛け敷き兼用【アマゾン タイムセール】

(※画像をクリックしてアマゾンで詳細を見る)

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米関税引き上げ、中国が強い不満表明 「断固とした措

ビジネス

アリババ、1─3月期は売上高が予想上回る 利益は大

ビジネス

米USTR、対中関税引き上げ勧告 「不公正」慣行に

ワールド

バイデン大統領、対中関税を大幅引き上げ EVや半導
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 2

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少子化の本当の理由【アニメで解説】

  • 3

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 4

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 5

    年金だけに頼ると貧困ライン未満の生活に...進む少子…

  • 6

    「ゼレンスキー暗殺計画」はプーチンへの「贈り物」…

  • 7

    アメリカからの武器援助を勘定に入れていない?プー…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    「人の臓器を揚げて食らう」人肉食受刑者らによる最…

  • 10

    ブラッドレー歩兵戦闘車、ロシアT80戦車を撃ち抜く「…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 4

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋…

  • 5

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 6

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 7

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 8

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 9

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 10

    ウクライナ防空の切り札「機関銃ドローン」、米追加…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中