最新記事

2024米大統領選

トランプの支持率が遂に下がり始めた?その意外な理由とは

Donald Trump may have just messed up

2023年8月29日(火)19時16分
キャサリン・ファン

今回の世論調査でトランプの支持率がやや低下した理由の一つとして、ほかの共和党候補者の支持率が上昇が考えられる。たとえば政治経験のないビベク・ラマスワミは支持率9%を獲得し、前サウスカロライナ州知事のニッキー・ヘイリーとマイク・ペンス前米副大統領はそれぞれ7%の支持を獲得した。ヘイリーは8月19日に結果が公表された前回世論調査での支持率がわずか2%、ペンスは3%だった。

共和党の候補者でトランプの次に高い支持率を獲得したのはデサンティスで、前回から2ポイント増の12%だった。

これらの数字は、共和党候補者の討論会を欠席するという決断が、トランプの支持率に悪影響を及ぼした可能性を示唆している。トランプはほかの6人の候補者と壇上で戦う代わりに、同時間にFOXニュースの元キャスターであるタッカー・カールソンとのインタビュー動画を配信した。

討論会から新星登場か

キンボールは「共和党予備選の有権者の大半(74%)が、トランプが討論会に参加することを望んでいた」と述べた。「トランプが欠席した討論会の後の調査では、共和党予備選の有権者の20%が、討論会欠席でトランプを支持する可能性が低くなったと回答した」

共和党候補者の討論会の勝者について聞くと、有権者の27%が、勝者はバイオ起業家のビベク・ラマスワミだと考えていた。デサンティスと回答したのは21%、ペンスは12%、ヘイリーは11%だった。

共和党予備選の行方はまだわからない。なぜなら、誰を支持するか決めた人はまだ意外に少ない。今後考えを変えて別の人を支持する可能性があると回答した人は全体の43%を占め、前回の世論調査から5ポイント増加した。

「前回の世論調査以降、トランプへの支持が弱まりつつあるようだ。前回の調査では、トランプ支持者のうち『トランプを無条件に支持する』と回答した人は82%だったが、討論会後は71%だった」と、キンボールはプレスリリースの中で述べた。

世論調査は8月25日と26日に、登録済み有権者1000人を対象に実施され、誤差は±3%となっている。

20240521issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2024年5月21日号(5月14日発売)は「インドのヒント」特集。[モディ首相独占取材]矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディの言葉にあり

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

みずほFGの今期純利益見通し10%増の7500億円

ビジネス

中国の複数行、高金利預金商品を廃止 コスト削減狙う

ワールド

インドネシア貿易黒字、4月は35.6億ドル 予想上

ビジネス

コメルツ銀、第1四半期は29%増益 通期の純金利収
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少子化の本当の理由【アニメで解説】

  • 2

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダブルの「大合唱」

  • 3

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史も「韻」を踏む

  • 4

    アメリカからの武器援助を勘定に入れていない?プー…

  • 5

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 6

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 7

    ロシア国営企業の「赤字が止まらない」...20%も買い…

  • 8

    英供与車両から巨大な黒煙...ロシアのドローンが「貴…

  • 9

    ユーロビジョン決勝、イスラエル歌手の登場に生中継…

  • 10

    「ゼレンスキー暗殺計画」はプーチンへの「贈り物」…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 3

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋戦争の敗北」を招いた日本社会の大きな弱点とは?

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 6

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 7

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中