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濱口竜介監督インタビュー:『ドライブ・マイ・カー』オスカー候補入り、「嬉しいというより、血の気が引いた」

2022年3月3日(木)14時30分
猿渡由紀

「スピルバーグ監督たちと交流すること自体に実感がない」

つい最近、濱口監督は、サンタバーバラ映画祭が選ぶ「2022年の最優秀監督」5人のひとりにも入ったが(ほかの4人は、ポール・トーマス・アンダーソン、ケネス・ブラナー、ジェーン・カンピオン、スティーブン・スピルバーグ)、それらの人々が揃うパネルディスカッションイベントも、オンラインで参加するとのことだ。

日本に住む濱口監督は、このアワードシーズン、常に一緒に名前が挙げられてきた大物の映画監督仲間と、直接会うことがまだかなっていない。しかし、それは「ちょっと安心する」というのが本音だという。

「正直言って、まだ心の準備ができていなくて。とくにスピルバーグ監督なんて、映画を見始めるようになった子供の頃から作品をずっと見させていただいてきた人ですから。そんな方と交流するっていうこと自体に、実感がないというか。いつか本当にそういうことも起きるのかと思うと、緊張しますね。今回ノミネートされている作品のいくつかを見ましたけれども、それらと一緒に自分の作品が候補に入ったとは、信じられないです。本当に光栄なことだと思っています」。

ついに顔を合わせたとき、スピルバーグは、どのような声をかけてくれるのだろうか。

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