最新記事

中国

中国の不動産危機、見えてきた2つのシナリオ

2021年10月25日(月)16時10分
ジェームズ・パーマー(フォーリン・ポリシー誌副編集長)
中国不動産バブル

不動産バブルのなか、業界の債務は膨らんでいる ALY SONGーREUTERS

<中国が抱える問題の中心にあるのは不動産危機。習近平は固定資産税の導入を目指しているようだが、幅広い反発に直面している>

手痛い減速だ。中国国家統計局が10月18日に発表した7~9月期GDP実質成長率は前年同期比4.9%増にとどまった。

債務懸念や物流混乱など、中国が抱える問題の中心にあるのは不動産危機だ。同国の不動産部門は5兆ドル相当もの負債を抱えている。

固定資産税のない中国では、不動産が投資の主流。

米メディアの最近の報道では、習近平(シー・チンピン)国家主席は固定資産税の導入を目指すが、幅広い反発に直面している。導入の前提となる不動産所有者の登録は、不動産で蓄財する政府高官にとって命取りになりかねない。

中央政府は今後、不動産部門を抑制する試みから手を引く可能性がある。そうなれば、不動産バブルを「政府公認」と見なす動きがさらに強まる。

あるいは、習は(ほぼ確実視される)再来年の3期目就任を前に、不動産問題を政治利用するかもしれない。経済減速は汚職高官や欧米のせいだと非難し、計画経済の役割をさらに拡大させるのだ。

From Foreign Policy Magazine

20211207issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

12月7日号(11月30日発売)は「文化大革命2.0」特集。習近平が主導する21世紀の共産主義運動。思想・情報統制をどこまで強化するのか、独裁者の真意はどこにあるのか

今、あなたにオススメ

ニュース速報

ビジネス

ECBは政府と距離を、物価安定以外の目標は慎重に=

ワールド

国内初のオミクロン感染はナミビア外交官、同乗全員を

ビジネス

ユーロ圏CPI、11月は前年比+4.9%で過去最大

ビジネス

S&P、新生銀の格付け見通しを「安定的」に下方修正

MAGAZINE

特集:文化大革命2.0

2021年12月 7日号(11/30発売)

習近平が主導する21世紀の共産主義回帰運動 思想統制を強め孤立主義に走る、その真意はどこに?

人気ランキング

  • 1

    「米化」でブレイク オートミールにハマった人たちに起きた変化とは

  • 2

    半身を失った「ゾンビザメ」、10匹に共食いされてなお泳ぎ続ける:動画

  • 3

    一番人懐こいネコの品種は?甘え過ぎへの対処法は?

  • 4

    子供が欲しかった僕は、女友達と恋愛抜きで子供の「…

  • 5

    最初から「失敗」が決まっていたクロエ・ジャオ監督…

  • 6

    種を守るため1500キロ旅した偉大なハイイロオオカミ…

  • 7

    セブンイレブンに「来店」したクマ、感染症対策も欠…

  • 8

    韓国の新規感染者数が初の4000人超え。日本とは何が…

  • 9

    カリフォルニアで急増する野生動物と車の衝突事故...…

  • 10

    「朝、3分間、長波長の赤い光を目に当てると、加齢で…

  • 1

    一番人懐こいネコの品種は?甘え過ぎへの対処法は?

  • 2

    子供が欲しかった僕は、女友達と恋愛抜きで子供の「両親」になった

  • 3

    最初から「失敗」が決まっていたクロエ・ジャオ監督のマーベル映画『エターナルズ』

  • 4

    「米化」でブレイク オートミールにハマった人たちに…

  • 5

    あなたはいくらエクササイズしても痩せない 脂肪燃…

  • 6

    多数の難民を受け入れたスウェーデンが思い知った「…

  • 7

    ナイキのシューズがクリスマス、いや来年夏まで入荷…

  • 8

    半身を失った「ゾンビザメ」、10匹に共食いされてな…

  • 9

    勝海舟があっさり江戸城を明け渡した本当の理由 「無…

  • 10

    恋の情趣・風雅・情事 ── 江戸の遊廓で女性たちが体現…

  • 1

    【動画】リビングの壁を這う「猫サイズ」のクモ

  • 2

    一番人懐こいネコの品種は?甘え過ぎへの対処法は?

  • 3

    最初から「失敗」が決まっていたクロエ・ジャオ監督のマーベル映画『エターナルズ』

  • 4

    子供が欲しかった僕は、女友達と恋愛抜きで子供の「…

  • 5

    「可愛すぎて死にそう」ウサギを真似してぴょんぴょ…

  • 6

    「米化」でブレイク オートミールにハマった人たちに…

  • 7

    ネコはいつでも飼い主を思っていた...常に居場所を頭…

  • 8

    突然の激しい発作に意味不明の言葉──原因は20年前に…

  • 9

    あなたはいくらエクササイズしても痩せない 脂肪燃…

  • 10

    背中を売ってタトゥーを刻む『皮膚を売った男』の現…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

投資特集 2021年に始める資産形成 英会話特集 Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
Wonderful Story
メンバーシップ登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら
World Voice

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中

STORIES ARCHIVE

  • 2021年11月
  • 2021年10月
  • 2021年9月
  • 2021年8月
  • 2021年7月
  • 2021年6月