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寒中水泳が認知症予防に効果あり? 英研究

2020年10月21日(水)16時50分
松丸さとみ

低体温のリスクは高く、認知症治療には不向き

RBM3は、冬眠する哺乳類に見られる物質だ。マルッチ教授がBBCに話したところによると、クマやハリネズミなどは冬眠する際、エネルギーを蓄えるために、シナプスの20~30%を「間引き」する。しかし春になって目覚めると、シナプスが再建されるのだという。

マルッチ教授は2015年、科学誌「ネイチャー」に対し、このシナプス再建の役割を果たすのが、RBM3だと説明していた。RBM3が認知症の発症を遅らせるカギになるのではと期待されているのはそのためだ。

ただし、BBCによるとマルッチ教授は、低温状態は恩恵よりもリスクの方が高いため、冷水に入ることを認知症の治療にはできないと説明し、警告している。冷水に入ると、心拍数と血圧が急激に上がり、心臓発作や脳卒中を引き起こす可能性がある。

そのため研究チームは、まずはRBM3が実際に認知症の発症を遅らせることをはっきりと証明した上で、RBM3の生成を促す薬を見つけることを目指すという。

マルッチ教授は、たとえわずか数年であれ認知症の発症を遅らせることができれば、経済的にも健康面でも、人口全体として大きな恩恵があると話している。

Could cold water swimming help to cure dementia? | 5 News

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