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コンゴを引き裂く2つの殺戮部隊

2012年11月27日(火)17時57分
トリスタン・マコネル

 しかし政府軍が殺人集団で、暴力的で、ほとんど無能だからといって、反政府勢力がマシだというわけではない。

 M23は政府軍より組織化され、最近の戦闘から判断するとより熟練した武装集団かもしれない。しかし勢力を率いるボスコ・ンタガンダ将軍は、内戦時代の武装勢力の元指揮官で、ハーグの国際刑事裁判所から戦犯と人道に対する犯罪で指名手配されている。

 M23の幹部指揮官にはこの他にも、戦闘に少年兵を使うといった人権侵害の経歴がある人物がいる。人権団体は、M23の支配下での処刑や、子供や成人に対する戦闘の強要、レイプなどの人権侵害の詳しい証拠を集めている。

 この紛争には善人はいない。

 1万7000人を超える国連平和維持部隊は、M23がゴマに侵攻するのを防げない。戦闘を止めることも、それに巻き込まれた住民を守ることもできない。

 コンゴの住民、とりわけ武器も権力もない人々にとって、関心は1つだけ。平和だ。「誰もが平和を願っている。誰が支配しようとどうでもいい。人々は平和を願っている」と、キロチェの病院で家族とともにまた一夜を過ごそうとするサルコンボは言った。

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