最新記事

カタールW杯

これだけのビールが行き場なし! W杯ビール販売禁止でバドワイザーが写真公開

Budweiser to Throw Massive World Cup Celebration With Stockpile of Beer

2022年11月23日(水)11時48分
アンドリュー・スタントン
カタールW杯バドワイザー売店

会場の外に建てられたバドワイザーの売店(11月18日) Hannah Mckay-Reuters

<カタールW杯の開幕直前に発表された、スタジアム内でのビール販売禁止。販売を予定されていた大量のビールの写真を投稿してバドワイザーが嘆き節>

早くも世界中をアツくさせているFIFAワールドカップ(W杯)カタール大会だが、その開幕直前に突然、スタジアム内でのビールの販売が禁止されたことは大きな話題となった。この決定を受けて大会スポンサーでもあるバドワイザーは、本来なら現地で販売されるはずだったビールを、優勝国の祝賀会に提供すると「積みあげられたビールの写真」付きで発表した。

■【画像】この大量のビールをどうすれば...? バドワイザーが公開した「行き場なくしたビール」写真

バドワイザーのビールは当初、大会期間中にスタジアムとファンゾーンで販売される予定だった。ところが飲酒に対する規制を敷いているカタールは先週、スタジアムでのビールの販売を禁止すると発表。すでに現地に輸送されていた大量のビールが行き場をなくしてしまっていた。

この決定に対しては、バドワイザーを販売し、FIFAと7600万ドルのスポンサー契約を結んでいるアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ)だけでなく、世界各国からカタールを訪れているサポーターたちからも不満が上がっている。

しかし、ABインベブは、大会期間中に販売できずに残った大量のビールを、優勝国を祝うために提供することにした。

「『お祝いがあるところには、必ずバドワイザーがある』という精神に基づき、バドワイザーはFIFAワールドカップのスタジアムから優勝国のファンにこのお祝いを届けたい」と、バドワイザーの広報担当者はニューズウィークに述べた。

「私たちは、優勝国のために最高の祝賀会を主催する。勝利したチームのファンにしてみれば、彼らは世界を手に入れたことになるからだ」

バドワイザーがこの祝賀会について最初に言及したのは19日のことだ。倉庫に大量のビールが保管されている写真をTwitterに公開。「新しい日、新しいツイート。勝利した国がこのバドワイザーを手に入れる。誰が手に入れるのか?」と投稿した。

広報担当者は、祝賀会でどれだけの量のビールを配布するかについては明言せず、詳細は大会の決勝戦が近づき次第、発表すると述べた。

「ビールをよこせ!」とサポーターが大合唱

ABインベブは、大会開幕前の今月12日に、バドワイザーの売店を「目立たなくする」よう指示されたと明らかにしていた。ビール販売の方針転換を受け、バドワイザーは「これは厄介だ」と投稿していた。

英スカイニュースは、アルコールが「文化の中でそれほど大きな役割を果たしていない」中東や南アジアから、カタールに観戦に訪れるファンが多いため、この決定が下されたと報じた。

なお限られたファンたちだけは、スタジアムでビールを購入することができる。約2万2000ドルの「コーポレートホスピタリティ・チケット」を購入した人たちだ。

開幕戦では、カタールと対戦したエクアドルのサポーターが「ビールをよこせ」と大合唱し、その時の動画がSNSで拡散された。これに対してバドワイザーは、「私たちには心地よい響きだ」とTwitterで称え、「エクアドル向けのバドワイザーを倍にする」と投稿した。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

EXCLUSIVE-グレンコア、英アングロへの買収

ワールド

中国軍機14機が中間線越え、中国軍は「実践上陸訓練

ビジネス

EXCLUSIVE-スイスUBS、資産運用業務見直

ワールド

ロシア産肥料を米企業が積極購入、戦費調達に貢献と米
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:世界が愛した日本アニメ30
特集:世界が愛した日本アニメ30
2024年4月30日/2024年5月 7日号(4/23発売)

『AKIRA』からジブリ、『鬼滅の刃』まで、日本アニメは今や世界でより消費されている

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    常圧で、種結晶を使わず、短時間で作りだせる...韓国の研究チームが開発した「第3のダイヤモンド合成法」の意義とは?

  • 2

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロシア空軍基地の被害規模

  • 3

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 4

    「500万ドルの最新鋭レーダー」を爆破...劇的瞬間を…

  • 5

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 6

    ロシア軍の拠点に、ウクライナ軍FPVドローンが突入..…

  • 7

    「TSMC創業者」モリス・チャンが、IBM工場の買収を視…

  • 8

    中国のコモディティ爆買い続く、 最終兵器「人民元切…

  • 9

    「複雑で自由で多様」...日本アニメがこれからも世界…

  • 10

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドローンを「空対空ミサイルで撃墜」の瞬間映像が拡散

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 5

    AIパイロットvs人間パイロット...F-16戦闘機で行われ…

  • 6

    日本マンガ、なぜか北米で爆売れ中...背景に「コロナ…

  • 7

    「2枚の衛星画像」が伝える、ドローン攻撃を受けたロ…

  • 8

    「すごい胸でごめんなさい」容姿と演技を酷評された…

  • 9

    ウクライナ軍ブラッドレー歩兵戦闘車の強力な射撃を…

  • 10

    ロシアの大規模ウクライナ空爆にNATO軍戦闘機が一斉…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 9

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 10

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中