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1カ月でTOEIC 900点、1年で馬術日本一、2作目で小説家デビューした女性の最強時短スキル

2021年5月21日(金)12時05分
茜 灯里(作家・科学ジャーナリスト)

一気呵成型は、一夜漬けタイプだ。暗記が得意だが、地道に努力し続けるのは苦手。このタイプならば、「土日に集中して10時間ずつ勉強して、平日は1時間の復習のみ」などとメリハリをつけて、飽きてモチベーションが下がるのを防ぐ。

時短スキルなので、合格するまでの標準勉強時間の半分から3分の1での目標達成を目指す。

継続型であれば、平日は出勤前の1時間で過去問1回分を読む。仕事を終えてから3時間かけて、朝の勉強分をテキストで調べながら復習する。

土日は軽い見直しと休養にあてる。努力を続けるにはリフレッシュも必要だ。

継続型でも、標準勉強時間の3分の2くらいの時間での合格は可能だ。

試験勉強の時短では「取捨選択力」が鍵

勉強用の時短スキルを、もう少し詳しく話そう。

例えば、あなたは4科目の勉強が必要な資格試験の合格を目指しているとする。各科目100点の400点満点で、全体の7割である280点を取れば合格できる。科目ごとの合格最低点はない。

勉強の時短では「取捨選択力」が鍵を握る。

この試験がマークシート方式の試験であれば、応用力は必要ない。10年分の過去問を読んで覚え、関連部分だけをテキストで確認すればよい。

ノートは作らない。問題集に、テキストから抜き出した補足事項を書き込んでいく。

「過去問ではカバーしきれない問題も出るはずだ」と心配する人もいるだろう。だが、勉強した部分で9割を取れれば、全く知らない問題が解けなくても合格できる。

試験勉強は「何を勉強するか」ではない。「どこを捨てるか」だ。網羅的に勉強すれば効率が悪くなる。と言っても、ヤマをかけるのはさらに非効率だ。

4科目あれば、得手不得手が分かれる。「A科目は得意だから90点、B科目は苦手だから75点を目指す」などと計画し、取りたい点数によって科目ごとの勉強時間を変える。

基本的に得意科目を伸ばしたほうが効率はよいが、コンスタントに9割以上取れるようになったらその科目の勉強は終わりにする。平均点を90点から95点にするのは、70点から75点にするよりも格段に難しい。しかも、当日のミスで5点くらいは上下する。

目標点によって勉強時間を配分して「1日3時間ならば、A、Cに1時間ずつ、B、Dに30分ずつ使う」などと戦略的に決める。各教科に使う時間は、一定期間ごとに見直す。

試験が記述式だった場合でも、過去問を覚える勉強法に変わりはない。ただし、一言一句を丸暗記するのではない。解説を読んで、段落ごとの流れ(論理展開)を覚えるのだ。

各段落に一行のタイトルをつけ、フローチャートにしてノートに書き出す。「この設問には、この流れで解答する」と文の構造が明瞭になると、連想ゲームで思い出しやすくなり、部分点も取りやすくなる。

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