最新記事
シリーズ日本再発見

日本のレゴ愛好家はどんな人たちで、何人くらいいるのか?

Fan Creations

2018年08月31日(金)18時15分
森田優介(本誌記者)

4. 秋長さちこ

●作品名:「ドラゴン祭りがやって来た!」

LEGOmookSR180831_4.jpg

Copyright © 2011 Sachiko Akinaga-Let's Lego All Rights Reserved

子供の頃、弟と一緒にレゴブロックで遊んでいたが「飽きずに延々と遊んでいたのは私だけだった」という。今ではオリジナル作品だけでなく、依頼を受けてのモデル制作やイベント開催、ブロック教室の主催も行う「ブロック・アーティスト」だ。活動は17年に及び、JP-LUG 桜に所属している。

「最近は女性や女の子のレゴファンが増えているのか」と尋ねると、その実感はあるという。だが2012年にフレンズ・シリーズが発売される前は、「女の子向けのセットが存在しないことに不満があった。より多くの女性にもレゴの魅力を知ってもらいたいと思い、レゴ本社に女の子向け商品の企画を提案したこともある」と話す。

この作品は2011年のテレビ番組『TVチャンピオン』(テレビ東京系列)の「レゴブロック王選手権」で優勝した作品。約4万8000ピースを使い、高さは130センチ、奥行きも100センチある。同番組のレゴブロック選手権は、この年を含めて3回出場し、3連覇しているという実力の持ち主だ。

Twitter:@Sachiko_Devo
Website:http://lets-brick.com/index.html

5. Moko

●作品名:「エヴァンゲリオン初号機」

LEGOmookSR180831_5.jpg

Moko

レゴを始めたきっかけは、一般的と言えるかもしれない。親にブロックを買ってもらったり、住んでいた団地の隣人がレゴ好きだったりしたことだという。だが、当初はただの遊びだったレゴ制作は、15年ほど前から「完全に趣味へと移行した」。

もちろんオリジナル作品もあるが、アニメ番組などのキャラクターを多く手掛ける。機動戦士ガンダムから仮面ライダー、魔法少女まどか☆マギカ、初音ミク......そして、このエヴァンゲリオンだ。

パーツ調達も含め、2010年から約3年を費やした大作。「当時はまだ紫色のパーツが珍しく、種類がかなり少なかったので時間がかかった」と振り返る。

塗装や加工などの「改造」をせず、非公式パーツは一切使わないというポリシーを持つ。「制約の中でつくるからこそできる表現を大事にしたいし、改造をすると、繰り返し使えるというブロック玩具の性質を無駄にしてしまう」と、その理由を説明する。「それだともったいない。端的に言うとケチなのです(笑)」

結果、完成したこのエヴァンゲリオンは、全長120センチ、重量9.4キロ。ドワンゴが主催する大型イベント「ニコニコ超会議」で展示されるなど、話題になった。

Twitter:@LEGOdouMoko
Blog:http://blog.livedoor.jp/legolego05/

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

ロシアとの戦争、2カ月以内に重大局面 ウクライナ司

ビジネス

中国CPI、3月は0.3%上昇 3カ月連続プラスで

ワールド

イスラエル、米兵器使用で国際法違反の疑い 米政権が

ワールド

北朝鮮の金総書記、ロケット砲試射視察 今年から配備
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:岸田のホンネ
特集:岸田のホンネ
2024年5月14日号(5/ 8発売)

金正恩会談、台湾有事、円安・インフレの出口......岸田首相がニューズウィーク単独取材で語った「次の日本」

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋戦争の敗北」を招いた日本社会の大きな弱点とは?

  • 3

    「終わりよければ全てよし」...日本の「締めくくりの文化」をジョージア人と分かち合った日

  • 4

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 5

    ウクライナの水上攻撃ドローン「マグラV5」がロシア…

  • 6

    「未来の女王」ベルギー・エリザベート王女がハーバー…

  • 7

    横から見れば裸...英歌手のメットガラ衣装に「カーテ…

  • 8

    「私は妊娠した」ヤリたいだけの男もたくさんいる「…

  • 9

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 10

    ブラッドレー歩兵戦闘車、ロシアT80戦車を撃ち抜く「…

  • 1

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などできない理由

  • 2

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地ジャンプスーツ」が話題に

  • 3

    大阪万博でも「同じ過ち」が繰り返された...「太平洋戦争の敗北」を招いた日本社会の大きな弱点とは?

  • 4

    「恋人に会いたい」歌姫テイラー・スウィフト...不必…

  • 5

    ロシア兵がウクライナ「ATACMS」ミサイルの直撃を受…

  • 6

    外国人労働者がいないと経済が回らないのだが......…

  • 7

    ウクライナ防空の切り札「機関銃ドローン」、米追加…

  • 8

    日本の10代は「スマホだけ」しか使いこなせない

  • 9

    休養学の医学博士が解説「お風呂・温泉の健康術」楽…

  • 10

    どの顔が好き? 「パートナーに求める性格」が分かる…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 4

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 5

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 6

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 7

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 8

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 9

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

  • 10

    「世界中の全機が要注意」...ボーイング内部告発者の…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中