コラム

運転可否判断のこれからと、高齢ドライバーに必要な心得

2021年05月14日(金)19時00分

──高齢ドライバーやその家族はどんなことを心掛けるべきか。

DAHLIAなどのデータを横断的に見るなかで、自分を客観的に分析できる「メタ認知」が高齢化社会においてとりわけ重要だと感じている。

若く心身機能に問題のない人はリスクに直面してもとっさに対応できることもある。しかし、心身機能が低下した人は同じようにはいかない。自身の変化を客観的に捉えるメタ認知によって「体力が落ちてきたから車間距離をとろう。速度を落とそう」、「左右確認をちゃんとしよう」と事故が起きないように行動を変えていくことでリスクを低く抑えることができる。

相手を説得するのではなく、自ら気付き、「納得する」ことを目指すコーチングの教育方法を用いることで、メタ認知を促すこともできるのではないかと考えている。

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プロフィール

楠田悦子

モビリティジャーナリスト。自動車新聞社モビリティビジネス専門誌『LIGARE』初代編集長を経て、2013年に独立。国土交通省の「自転車の活用推進に向けた有識者会議」、「交通政策審議会交通体系分科会第15回地域公共交通部会」、「MaaS関連データ検討会」、SIP第2期自動運転(システムとサービスの拡張)ピアレビュー委員会などの委員を歴任。心豊かな暮らしと社会のための、移動手段・サービスの高度化・多様化とその環境について考える活動を行っている。共著『最新 図解で早わかり MaaSがまるごとわかる本』(ソーテック社)、編著『「移動貧困社会」からの脱却 −免許返納問題で生まれる新たなモビリティ・マーケット』(時事通信社)、単著に『60分でわかる! MaaS モビリティ革命』(技術評論社)

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