ニュース速報
ワールド

ブラジル南部洪水、死者90人・行方不明130人超に 15万人が家失う

2024年05月08日(水)08時26分

 ブラジル南部リオグランデドスル州の当局によると、先週から続く豪雨により発生した洪水で、5月7日までに90人の死亡が確認され、131人以上と連絡が取れなくなっている。写真は冠水した道路を進む救命艇。同州のポルト・アレグレでドローン撮影(2024年 ロイター/Diego Vara)

Amanda Perobelli Leonardo Benansatto

[エルドラドドスル(ブラジル) 7日 ロイター] - ブラジル南部リオグランデドスル州の当局によると、先週から続く豪雨により発生した洪水で、7日までに90人の死亡が確認され、131人以上と連絡が取れなくなっている。15万5000人が家を失い避難を余儀なくされている。

交通が寸断されて多数が自宅で孤立しているが、ヘリコプターやボートで救助する作業は難航している。

州の主要河川グアイバ川は観測史上最高の水位を記録し、堤防が決壊。水や電力の供給に影響が出ており、被害は州全体で140万人以上に及んでいる。

州都ポルトアレグレやその郊外では、電力会社が安全のため洪水被害地域で送電を停止したため、約50万人が停電の状況下にある。

全国電力系統運用者(ONS)によると、豪雨のため水力発電用ダム5カ所と送電線の稼働を停止した。

JPモルガンのエコノミストは洪水の影響について、国内総生産(GDP)成長率を小幅に下押しし、リオグランデドスル州で生産されるコメの価格上昇によりインフレ率をわずかに押し上げると予想。

政府は、コメを輸入して相場安定を図る方針を示している。

豪雨と洪水により重要インフラが損壊しただけでなく、穀物畑が浸水し、家畜が死ぬなどの被害も出ている。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米・イランが間接協議、域内情勢のエスカレーション回

ワールド

ベトナム共産党、国家主席にラム公安相指名 国会議長

ワールド

サウジ皇太子と米大統領補佐官、二国間協定やガザ問題

ワールド

ジョージア「スパイ法案」、大統領が拒否権発動
今、あなたにオススメ
MAGAZINE
特集:インドのヒント
特集:インドのヒント
2024年5月21日号(5/14発売)

矛盾だらけの人口超大国インド。読み解くカギはモディ首相の言葉にあり

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    「隣のあの子」が「未来の王妃」へ...キャサリン妃の「ロイヤル大変貌」が話題に

  • 3

    「裸に安全ピンだけ」の衝撃...マイリー・サイラスの過激衣装にネット騒然

  • 4

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 5

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 6

    「まるでロイヤルツアー」...メーガン妃とヘンリー王…

  • 7

    「すごく恥ずかしい...」オリヴィア・ロドリゴ、ライ…

  • 8

    時速160キロで走行...制御失ったテスラが宙を舞い、4…

  • 9

    日本とはどこが違う? 韓国ドラマのオリジナルサウン…

  • 10

    中国の文化人・エリート層が「自由と文化」を求め日…

  • 1

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 2

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両を一度に焼き尽くす動画をウクライナ軍が投稿

  • 3

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する悲劇の動画...ロシア軍内で高まる「ショットガン寄越せ」の声

  • 4

    原因は「若者の困窮」ではない? 急速に進む韓国少…

  • 5

    エジプトのギザ大ピラミッド近郊の地下に「謎めいた…

  • 6

    「EVは自動車保険入れません」...中国EVいよいよヤバ…

  • 7

    北米で素数ゼミが1803年以来の同時大発生、騒音もダ…

  • 8

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 9

    SNSで動画が大ヒットした「雨の中でバレエを踊るナイ…

  • 10

    プーチン5期目はデフォルト前夜?......ロシアの歴史…

  • 1

    ロシア「BUK-M1」が1発も撃てずに吹き飛ぶ瞬間...ミサイル発射寸前の「砲撃成功」動画をウクライナが公開

  • 2

    「おやつの代わりにナッツ」でむしろ太る...医学博士が教えるスナック菓子を控えるよりも美容と健康に大事なこと

  • 3

    EVが売れると自転車が爆発する...EV大国の中国で次々に明らかになる落とし穴

  • 4

    新宿タワマン刺殺、和久井学容疑者に「同情」などで…

  • 5

    やっと撃墜できたドローンが、仲間の兵士に直撃する…

  • 6

    立ち上る火柱、転がる犠牲者、ロシアの軍用車両10両…

  • 7

    世界3位の経済大国にはなれない?インドが「過大評価…

  • 8

    一瞬の閃光と爆音...ウクライナ戦闘機、ロシア軍ドロ…

  • 9

    タトゥーだけではなかった...バイキングが行っていた…

  • 10

    ヨルダン・ラジワ皇太子妃のマタニティ姿「デニム生地…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中