カタール、ガザ交渉の仲介役見直し 政治的悪用に懸念
4月17日、カタールのムハンマド首相兼外相は、イスラエルとイスラム組織ハマスの休戦交渉を巡り、仲介者としての役割を再検討していると明らかにした。写真はイスラエルの空爆を受けた住宅。ラファで17日撮影(2024年 ロイター/Mohammed Salem)
[ドーハ 17日 ロイター] - カタールのムハンマド首相兼外相は17日、イスラエルとイスラム組織ハマスの休戦交渉を巡り、仲介者としての役割を再検討していると明らかにした。点数稼ぎをする政治家によって仲介努力が損なわれていると懸念を示した。
「政治的利益のために仲介が悪用されており、カタールはこの役割の全面的な評価を行う必要が生じた」と述べた。特定の政治家には言及しなかった。
在ワシントンのカタール大使館は16日、米政府にカタールとの関係見直しを求めたステニー・ホイヤー米下院議員の発言を批判していた。
ホイヤー氏は15日、ハマスが人質解放と一時停戦に向けた交渉進展を阻止し続けるなら、カタールはハマスを脅迫すべきなどと述べた。
他の米議員からもここ数カ月、カタールがハマスを支持していると示唆する発言が一部で出ていた。カタールは否定している。
ムハンマド氏は仲介役には限界があると強調。「当事者自身が申し出ないことを(仲介者が)提供することはできない」と述べた。
同氏はこの日、休戦交渉は「微妙な段階」にあるとし「われわれはこの障害に対処するため可能な限り努力している」と述べていた。