World Voice

ミャンマーでエンタメとクリエイトする日々

新町智哉|ミャンマー

日本で言うお年玉みたいなモノ

2019年1月筆者撮影

みなさんこんにちは。
新町です。
念のために「シンマチ」です。
産まれてこの方ずっとこの名前と付き合っているのですが、この字を見ると構えて読んでしまう方もいらっしゃいますね。

因みに私の名前間違いランキング一位(感覚値)は
「ニイマチ」です。
次に「アラマチ」が多いかな。
「シンチョウ」なんて間違う人もいました。
という事で新町(シンマチ)でございます。
改めてよろしくお願いします。

20日に投稿開始してから今日で10日目、10本目の投稿になります。
目指せ1ヶ月連続投稿という事で、今日もミャンマー素晴らしいところ、興味深いところをエンターテインメントの観点からお届けできればなと思います。

表題の「お年玉みたいなモノ」について。
ミャンマーではお正月はちょうど4月なんですね。
17日が日本で言う元旦に辺ります。
その直前までこの国では最大のお祭り期間「ダジャン」(水掛祭り)があり、祭りの日が終わって17日は皆静かにお参りに行って過ごすというような形になっています。

そして、そういった時期にミャンマーならではの事というのも色々とあるのですが、その中にお年玉という行事はありません。
まあ当然と言えば当然でしょうか、これは日本独自の文化なんだなと海外で生活すると改めて思います。

そして、日本で言うところの元日1月1日は、最近でこそミャンマーでも祝日になりましたが、私がこちらへ来て初めての正月、2015年の1月1日は普通に平日でした。
いつも通りに働いていたんです。
前日の日本の大晦日も平日です。

そもそもこちらの年末は日本で言うと5月くらいでしょうか。
朝晩は少し肌寒いくらいではありますが、日中は普通に暑いといった気候なので日本の大晦日のような雰囲気はありませんが、日本の友人はもうとっくに冬休みな感じで過ごしている中、通常業務という何とも日本人にはつらい時期でした。

現在は12月31日も祝日になっているのでちょっとした連休ではありますが、曜日のタイミングが悪ければ2日から出勤なんてこともあります。
日系企業などは日本人が一時帰国する関係でその辺り休みになったりするところもあるようですが、ミャンマーでは基本、この時期に長期休みはありません。

というところで、トップの写真は2019年の1月2日、そんなミャンマー人社員達に日本の正月の風習であるお年玉を上げた記念に撮った写真です。
(よく見ると日本人も混ざってますよ、探してみてくださいw)

さて、凄く前置きが長くなってしまいましたが、ここからが本題。
お年玉という風習はありませんが、それに似た風習が一つあります。
10月にあるダディンジュの時期にそれはあります。
ミャンマーでは5月くらいから長いと10月の終わりくらいまで雨期が続いたりします。
ダディンジュはこの雨期が明けことをお祝いするお祭りです。

4月の水掛祭りの次に大きな祭りの時期で、ヤンゴンにも移動式のメリーゴーランドや、名物人力観覧車などが出てきます。
せっかくなので2015年に一度だけ乗ったミャンマー名物(勝手に言ってます)人力観覧車の写真をお届します。
高所恐怖症の人は注意!

IMG_4553.JPG
これです
IMG_4557.JPG
あちこちにありますね

IMG_4558.JPG
祭りの様子も一目瞭然

IMG_4559.JPG
真ん中に立っているのは危ない客ではなく人力で動かす役のお兄さんです。数人がかりでやります。
IMG_4560.JPG
お分かりでしょうか?係の兄さん達も危ないですが、こんな感じのオープンなところに乗るんで危険満載です。

さて、話しを戻しましょう。

この時期は目上の人、親族は勿論会社の上司などにも感謝の意を伝えるという風習があり(仏教だけのようですが、行事的にそれ以外の宗教の人もやったりします)
みんなからのプレゼントを私、お祈りをされるんですね。
これはもう土下座されてるみたいなもんでものすごくむずがゆくなってしまうのですが、ミャンマーの人々は信心深くそして、目上の人たちの敬意をキチンと表したいと思う人達なので、照れ臭いからと言って断る訳にもいきません。

仕方なく、毎年このお礼参り(あれ、表現がちょっとw)を受けるのです。
皆からの贈り物を貰い、何かありがたい言葉をかけないといけません。
因みにこの贈り物ですが、この時期になるとスーパーなどにはカゴに入ったお歳暮セットみたいなものが大々的に並べられたりします。

お坊さんなどはそういうのを良くもらってるのをSNSなどで見かけます。
ここ数年、ウチの子達は毎年オシャレな洋服をプレゼントしてくれてます。
オシャレとは程遠い感覚の持ち主なのでこれは非常にありがたい、しかもいつもセンスが良いのです。
さすがエンタメ会社の社員達です。
もらったズボンや服は今でも大事に着ています。

そしてそして、皆さんが読み始めて1800文字近くになってようやくここで出てきます。
お年玉のようなモノ。
この時上司や目上の人から皆にお小遣い的なモノを上げるのです。
1人1人は大した額ではないのですが、多い時は20人以上いたので全員に上げるとそれなりに出費になります。
ですが、プレゼントも貰っていますし、何よりこういう行事をキチンと共有してお互い楽しむのは凄く大事な事だなと思っています。

大事な風習でもあるので、それをキチンとやった社員の子達には清々しさを感じているようにさえ見えます。

去年の10月、ミャンマーではコロナ第2派が猛威を振るっているタイミングでした。
国からもリモートワークを推奨し、5人以上が集まっていると会社の仕事だとしても罰されるような状況で、お祭りも当然こういったお祈りもありませんでした。

そして今は国がこんな状態に......
水祭りも今年は全土的には自粛の方向でした。
果たしてダディンジュの時期には状況が良くなっているのでしょうか?
またみんなにお年玉的なモノを上げたいなと思いながら今日は筆を置きます。

それではまた明日。

 

Profile

著者プロフィール
新町智哉

映像プロデューサー。2014年からミャンマー最大都市ヤンゴンに在住。MAKE SENSE ENTERTAINMENT Co.,Ltd. GM。日緬製作スタッフによる短編コメディ「一杯のモヒンガー」でミャンマーワッタン映画祭のノミネートを皮切りに世界各国の映画祭で受賞。起業家、歌手、俳優としてもミャンマーで活動する。

Twitter:@tomoyangon
Instagram:tomoyangon
note:https://note.com/tomoyaan

あなたにおすすめ

あなたにおすすめ

あなたにおすすめ

あなたにおすすめ

Ranking

アクセスランキング

Twitter

ツイッター

Facebook

フェイスブック

Topics

お知らせ