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北朝鮮、終戦宣言は「時期尚早」 米の敵視政策撤回を要求
北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は9月24日、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領(写真)が朝鮮戦争の終戦宣言を呼び掛けたことに対し、米国の北朝鮮に対する「敵視政策」の撤回につながるとの保証がないため、機が熟していないとするリ・テソン外務次官の談話を報じた。22日、米ホノルル近郊のパールハーバー・ヒッカム統合基地で撮影(2021年 ロイター/Marco Garcia)
[ソウル 24日 ロイター] - 北朝鮮の朝鮮中央通信(KCNA)は24日、韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領が朝鮮戦争の終戦宣言を呼び掛けたことに対し、米国の北朝鮮に対する「敵視政策」の撤回につながるとの保証がないため、機が熟していないとするリ・テソン外務次官の談話を報じた。
文大統領は21日、国連総会一般討論演説で、韓国・北朝鮮・米国の3カ国、あるいはそれに中国を加えた4カ国が共同で、朝鮮戦争の終戦を宣言することを提案した。
リ次官は「朝鮮戦争の終了は何回も宣言されているが、北朝鮮を取り巻く政治状況が変わらず、米国の敵視政策が残る限り、何も変わることはないだろう」と強調。
「米国によるダブルスタンダード(二重基準)と敵視政策の撤回が、朝鮮半島の情勢安定化と平和の定着において最優先課題だ」とした。
一方、文大統領は24日、米国との対話に応じることが自国の利益になると北朝鮮がやがて気付くと確信しているが、来年5月までの自身の任期内かは定かでないと指摘。
国連総会から帰国する機上で「北朝鮮は、米国が全ての接触を絶たない程度のレベルで緊張を高めているだけであり、交渉の扉を開けたまま、なお選択肢を検討しているようだ」と述べた。
バイデン米大統領は21日、国連総会一般討論演説で、北朝鮮による核および弾道ミサイル開発を巡る危機の解決に「持続的な外交」を望んでいると強調した。