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ドイツの街角から

シュピッツナーゲル典子|ドイツ

マイン川の真珠「ミルテンベルク」に魅せられて 美食の旅

ドイツのパン文化は国内無形文化財に登録されているのをご存知でしょうか。毎日3000種以上のパンが焼かれているそうです。

ファウスト醸造所からハウプト通りを東へ150mほど歩くとマイヤーパン屋本店に着きました。ここのオーナーのフォルカー・マイヤー氏はマイスターとしてパン屋を営む傍ら、パンのソムリエとして活躍中です。

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パンソムリエのマイヤー氏

同マイスターの自慢は、フランケンランドブロート。「パン生地を72時間かけて発酵する手間暇かけたパンです。発酵時間を長くすることで、もっちりとした風味のある出来上がりになります。しかも噛みごたえは抜群です」と教えてくれました。マイスターは、「自分の要求を満たすためにパンがどうあるべきか」を説明してくれました。

パンのソムリエトレーニングコースは2015年から開始された比較的新しいコースです。ヴァインハイム(ハイデルベルクの北約18㎞)に本部を構える連邦アカデミーが同コースを開設しました。受講期間は約1年でパンの歴史、文化宗教や芸術におけるパン、栄養などあらゆる分野を学びます。最終試験は筆記、口頭、実技があり、受講者の4分の1は途中で挫折してしまうとか。マイヤー氏は同アカデミー1期生。現在は同校で講師として後継者の育成にあたっているそうです。

リューデナウの白い犬とライムの犬?「セント・キリアン ディスティラーズ」

ミルテンベルグから6㎞ほど離れたリューデナウのウィスキー蒸留所「セント・キリアン」へ向いました。 

セント・キリアン蒸留所の創立のきっかけはアイルランドから始まります。投資銀行家のアンドレアス・テュームラー氏は、ウィスキーの大ファン。美味しい一品の噂を聞くと、よく試飲に出かけていたとか。そんなある日アイルランドで樽ごと買いたいと思うほど心躍るウィスキーに出会ったそう。非売品だったこのウィスキーを何とか手に入れたい一心で、蒸留所へ3日間通い詰めて、ついに樽を譲りうけ帰独したといいます。

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国内最大級に成長した「セント・キリアン」CEOアンドレアス・テュームラー氏

その後もウィスキーへの思いは募るばかり。こうして同氏は、「好き」が高じてリューデナウの古い繊維工場を改造してセント・キリアン蒸留所をスタートしたのです。ウィスキーは蒸留してから少なくとも3年寝かせることで初めて商品として販売できるそうで、同社は2019年よりウィスキーを名乗ることができるようになりました。

蒸留所内見学ツワーではホワイト・ドッグやライム・ドッグのようなフルーティーなスピリッツを味わいました。新鮮な蒸溜液である「ホワイト・ドッグ」は、すでに「ウイスキー・ワールド・アワード」において、そのカテゴリーで世界最高の製品に贈られる賞を受賞しています。

フランケンワインの宝庫

Profile

著者プロフィール
シュピッツナーゲル典子

ドイツ在住。国際ジャーナリスト協会会員。執筆テーマはビジネス、社会問題、医療、書籍業界、観光など。市場調査やコーディネートガイドとしても活動中。欧州住まいは人生の半分以上になった。夫の海外派遣で4年間家族と滞在したチェコ・プラハでは、コンサートとオベラに明け暮れた。長年ドイツ社会にどっぷり浸かっているためか、ドイツ人の視点で日本を観察しがち。一市民としての目線で見える日常をお伝えします。

Twitter: @spnoriko

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