World Voice

ミャンマーに暮らす

匿名|ミャンマー

ミャンマーD-day蜂起によせて

ヤンゴンのデモの様子:関係者提供

一日が終わろうとしている。
ミャンマーではまだ雨季が続いているのもあり今は雨が降っている。
今日一日はずっと良い天気だったのだが、遅い時間の雨の音は何とも気持ちを不安にさせるものだ。

ミャンマーNUG(国民統一政府/挙国一致政府)は本日D-Dayを発令。

FB.jpg

NUGフェイスブックページより(画像をクリックすると動画のページに飛びます)

D-Dayとは第二次世界大戦中ナチス・ドイツ占領下のヨーロッパに連合国軍が反撃を開始したノルマンディー上陸作戦を指し、頭文字「D」は「Day」の頭文字「その日の始まり」を意味する。
おりしも、ASEANの仲介で国軍が年内中の停戦を表明した翌日。
このタイミング出す意味とは果たしてなんだったのだろうか。

以下は今朝のNUGの発表時に字幕としてつけられた英文である。

All the people who live in the Republic Union of Myanmar.

On February 1,2021,the military terrorist group led by Min Aung Hlaing staged a coup from the democratic government elected by the people and formed adictatorial military council.
Following the coup, the people have not passed a day with joy.
It has been eight months since the military continuously and cruelly murdered, tortured,detained,and imprisoned using many laws.
Now the entire world knows that the military is constantly committing inhumane war crimes by occupying public housings, religious buildings, hospitals, and schools;threatening,arresting,and killing people; ransacking and robbing private properties,and burning villages.
Althoug the peo;le have tried to tolerate it with religious faith, as it has not come to fruition, the people now have used various means of defense against military terrorists.
Therefore, with the responsibility to protect the life and properties of the people, the National Unity Government declares as follows.

(1)Today, from 7th September 2021,2 TAWTHALIN 1383, we launched a people's defensive war against the military junta.
As this a public revolution, all the citizens within entire Myanmar, revolt against the rule of the military terrorists led by Min Aung Hlaing in every corner of the country.

(2)People's Defense Forces!
Target to control the military junta and its assets in your respective areas.

(3)All the military-appointed administrators at different levels of administration!
Immediately leave your positions.

(4)All People's Defense Force!
Carefully protect the lives and properties of the people.
Follow the instructions exactly(that comes from the authorities).
Precisely observe all the military codes and conducts prescribed by the People's Defense Force.

(5)People's Security Forces!
Arrange to protect the safety of the lives and properties of the people in your respective villages and towns.

(6)All Citizens!
Avoid unnecessary traveling and mind your personal.safety.
Save necessary supplies and medications.
Assist and protect the people's defense forces and their allies.

(7)All Ethnic Armed Organizations!
Immediately attack the Min Aung Hlaing and the military council with different forms.
Fllly control your lands.

(8)Attack and abolish the dictatorship and military administration with people power.
At the same time,closely consult with the people and manage to change into civilian administration.

(9)All the Border Guard Forces(BGF)and all the militias being deceived by th junta!
From now on, join with the people and attack the people's enemy.

(10)This revolution is a just rebolution; a necessary revolution for building a peaceful country and an establishment of a federal union.

(11) I believe that our neighboring countries, ASEAN Countries, United Nations,and all other countries around the world understand that we do it out of necessity based on the country's current situation.

(12)As the people's rebolution begins, all the soldiers, the police forces, and civil servants who have been deseived and suppressed by Min Aung Hlaing,

(13)From today onward, all the civil servants under the military council, we warn and forbid you from going to the office.

(14)We will recognize all those who sacrifice their lives and possessions in this revolution as the country's heroes and heroines.

Based on people's unity, creativity, intelligence, passion, and persistence, the rebolution period will last shorter.
We will remove Min Aung Hlaing and uproot dictatorship from Myanmar for good and be able to establish a peaceful federal democratic union that fully safeguards equality and is long-aspired by all the citizens.
Only then, the Union of Myanmar will again become a proud nation in the world.
Our rebolution shall triumph!

更に以下はこの英文を翻訳機にかけたものである。
そちらも参考に載せておこう。


ミャンマー連邦共和国に住むすべての人たち。

2021年2月1日、ミン・アウン・フライン率いる軍事テロリスト集団は、国民が選出した民主的な政府からクーデターを起こし、独裁的な軍事評議会を結成した。
クーデターの後、国民は一日たりとも喜びを感じることができませんでした。
軍部が多くの法律を使って継続的に残酷な殺人、拷問、拘禁、投獄を行ってから8ヶ月が経ちました。
今や全世界は、軍が公営住宅、宗教施設、病院、学校を占拠し、人々を脅し、逮捕し、殺し、私有財産を略奪し、村を燃やすなど、非人道的な戦争犯罪を絶えず行っていることを知っています。
国民は、宗教的な信仰心をもってこれを容認しようとしてきましたが、実現には至らず、現在、国民は軍事テロリストに対して様々な防衛手段を用いています。
そこで、国民統一政府は、国民の生命と財産を守る責任をもって、以下のように宣言する。

(1)本日、2021年9月7日、2 TAWTHALIN 1383より、軍事政権に対する人民の防衛戦を開始した。
これは国民革命として、ミャンマー全土のすべての国民が、ミン・アウン・フライン率いる軍部のテロリストの支配に反旗を翻し、国の隅々で反撃する。

(2)人民防衛軍!
各地の軍事政権とその資産を制圧することを目標とせよ。

(3)各級行政機関の軍人に任命された行政官の皆さん!
直ちに退去せよ。

(4)全ての人民防衛軍!
国民の生命と財産を大切に守ってください。
当局からの指示に正確に従うこと。
人民防衛隊が定めた軍規と行動を正確に遵守してください。

(5)人民保安隊!
それぞれの村や町で、国民の生命と財産の安全を守るように手配してください。

(6)全国民の皆さん
不必要な移動は避け、身の安全に留意してください。
必要な物資や薬は保存しておきましょう。
人民防衛軍とその同盟国を支援し、保護してください。

(7)すべての民族武装組織よ!
ただちにミン・アウン・フラインと軍事評議会をさまざまな形で攻撃せよ。
自分の土地をしっかりと管理せよ。

(8)人民の力で独裁政権と軍事政権を攻撃し、廃絶せよ。
同時に、民衆と緊密に協議し、民政に移行するように管理する。

(9) 政権に騙されているすべての国境警備隊(BGF)とすべての民兵たちよ。
これからは人民と一緒になって人民の敵を攻撃してください。

(10)この革命は正義の革命であり、平和な国を作り、連邦制を確立するために必要な革命である。

(11)私たちが国の現状を踏まえて必要に迫られて行っていることは、近隣諸国やASEAN諸国、国連をはじめとする世界中の国々が理解していると思います。

(12)人民の反乱が始まる中、ミン・アウン・フラインに追われ、抑圧されてきたすべての兵士、警察、公務員の皆さん。

(13)今日以降、軍事評議会の下にあるすべての公務員は、我々は警告し、出勤を禁止する。

(14)我々は、この革命で自分の命と財産を犠牲にしたすべての人々を、国のヒーローとヒロインとして認める。

人々の団結力、創造力、知性、情熱、粘り強さに基づいて、反革命の期間はより短くなるだろう。
私たちは、ミン・アウン・フラインを排除し、ミャンマーから独裁政治を永久に根絶し、平等が完全に守られ、すべての国民が待ち望んでいる平和的な連邦民主主義連合を設立することができるでしょう。
そうして初めて、ミャンマー連邦は再び世界に誇れる国家となるのです。
私たちの革命は勝利する!」と。


www.DeepL.com/Translator(無料版)にて翻訳。
若干違和感がありますが、翻訳のまま載せました。


あくまで私の生活範囲内ではと断りを入れた上で、今日一日大きな出来事というのを感じる事は無かった。
それは2月1日以降の日々の中で今日が一番ということでは無かったという事に過ぎないが。
当然家からは一歩も出ずに過ごしたのでハッキリした事は確認しきれないが、私の家からも爆発音のようなものは聞こえた。
が、恐らく「一斉蜂起」と聞いて日本の皆さんが想像されるような事は私の周りでは起こってはいない。

しかし、独立メディアなどによるとミャンマー全土に視野を広げれば各地で戦闘などは散発的に起こっている。
中には軍の基地に対してロケット砲を4発撃ったというような具体的なものもあった。
これがどこまでNUGの発表の影響に寄るものなのかハッキリしたことは私にはわからない。
しかし、全く影響がないという考えるのもおかしなことであると思う。
この発表を待っていたという国民も少なからずいたのだろう。
呼応して動いた者、そうでないもの様々な人の思い渦巻く一日だったのだと思う。

文字通りまだ始まったばかり。
現段階で結論は何一つ出ない。
私の立場で、今あーだこーだというのも詮無い話だ。

だが、今日一日今朝の発表についての世間での反応などを自分なりに見ていると色々思うところはある。
これはミャンマーに向けて、あまりよろしくない印象を持っている人々も、少なからずの関わりを持ち前向きな感情を持っておられる方々の両方に見受けられる事だった。
それは非常に短絡体に細かい一つ一つのところで結論づけようという意識だ。

例えば(1)について。
軍に対しての反撃など出来る訳がない。
やったとしても意味がない。
そんな意見がチラホラと見られた。

私は決して、この声明によって即勝利が国民に訪れるなどというお花畑な事は言うつもりはない。
当たり前である。
そうであれば誰も苦労はしないし、そもそもこんなところまで話はもつれていない。
発表に至るまでに、NUGとそれを支える人たちがこのような事に思い及ばないはずはない。
それを受けた多数の国民もまたしかりであろう。

考えてみて欲しい。
そもそも今の事態は私個人なんかの頭の中ではもはや解決の糸口はおろか現状の理解すらとうの昔に超えてしまっているのである。
勿論私だけではないハズだ。
だからこそ、この8カ月世界は確たる行動を起こさず起こせずにいたのだ。

そんな中、現状を打破するべく死力を尽くそうとする、ミャンマーの国民のこの動きを、冷めた目でみている場合ではないのではないだろうか。
つまり、この9月7日という日にどういう意味があるか。
そしてこの日をどういった「その日の始まり」にするのか。
しょせん私なんぞ小さな一個人に出来ることなど何もない。
そんな事はわかっている。
世界中の人にそう思われる、そして様々な非難もされることなどわからぬはずがない中で声を上げたのだと思っている。

ミャンマーを想うのであれば今、思考停止している場合ではない。
何も出来なくても頭は動く。
大した機能があるとは思えない頭を回し続けどこに光があるのかを探したいと私は思う。

私は世界の紛争についての知識はおろか、ミャンマーの歴史にだって決して明るい訳ではない。
聞きかじった程度のもので検証したところで浅い結論しか出てこないと思っている。
であるからこそ、問いたい。
今日の日に意味はないのかと。
ある若者が言っていた。

私は(NUG)をそこまで信じられない。
まともに戦えるとは思えない。
申し訳ないけど、私は家族が最も大事。
それを守りたい。
それ以上は出来ない、考えられない。

それを聞いた時に私は思った。
今朝の発表をよく読めば、彼が言った事だって良しとされているじゃないかと。
14の提言は一つ一つというより、その全てをもって初めて大きな意味を成すものだと思う。
戦う人は戦う、動かない人は動かない。
守るべき人を守るしかない人はその事のみを大事に。
逃げたい人は全力で逃げる。
その全てが許容され、そして国民が目指すゴールに向かう有効な手立てだと言ってはいないだろうか。

改めて言う。
こんな日が訪れないのが一番良かったのだ。
誰だって戦いたくなんかない。
平和な解決方法があるのならばそれが一番良いに決まっている。

そして、強大な兵力を持った軍に対して国民の武力はあまりに小さい。
圧倒的不利な立場だ。
今朝の副大統領によるスピーチ一つでその全てがひっくり返るハズがないことは明白だ。
大事なのはその先なのだと私は強く思う。

一つだけ言えるのは、日本も含めた世界はこの声明を非難出来る立場にはないということだ。
もし非難するのであれば誰が見ても納得のいく代替え案を提示した上でだ。

命は大切にしないといけない。
未来のために犠牲を出しても戦うというのは私だって容易に受け入れ難い事である。
2月1日であれば私だってそれを誰より声高に言えた。
しかしもう8ヶ月だ。
事情を知らない人からみればたった8ヶ月かもしれないが、
ミャンマーの多くの人々はもう何十年も苦しめられている。
幻であったとはいえ、2011年からの民主化への希望を見たのちの今の軍の仕打ちに耐えられる人などいないというのは想像できないだろうか。

2月22日、5400万人の人口のミャンマーで数百万人という人々がデモに出たあの日あのメッセージが全てだと私は感じている。
22222はあれからずっと続いている。
それでも世界は動けなかった、動かなかった。
それを受けて、今日があった。

いつか、この日が歴史的な日と位置付けられるかどうかはわからない。
だが、歴史的な日と位置付けようとする覚悟は感じる。
果たしてこれを単純な民衆蜂起と取るのかどうか。
もう一度深く読み込んで欲しい。
沢山のメッセージがそこにないだろうか。
世界の歴史の中でこれまでにない内容を含んでいないだろうか。

ミャンマーという国の多様性と、可能性を感じる動きになるかもしれないというのはただの私の妄想だろうか。
どうか、専門家の方々はここでこそこれまでの世界の紛争の歴史などと照らし合わせて考えてみて欲しいと思う。
稚拙な私の見解ではこの辺りが限界である。

事態は決して楽観的な状況ではない。
明日、私がこのままこの国に残れるかどうかだってわからないのだ。
それでもこの国の未来を想わずにはいられない。
ミャンマーは素晴らしい国である。
長い苦境の歴史が変わるかもしれない瞬間に立ち会おうとしている人々に、どうか暖かい目を向けていただけることを願っています。

 

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