コラム

オンライン授業で成績が上がった息子 日本の学校におすすめしたい「ハイブリッドモデル」とは

2020年10月22日(木)13時55分
トニー・ラズロ

もう1人(小学校教師の友人)は、若者は家に閉じ籠もったが、デジタルデバイスを巧みに操作することで、研究能力、プレゼン能力を向上させているだろうと言う。

なるほど。OECDの分析は確かに妥当かもしれないが、それより大きな課題がある。そして、若者がデジタルデバイスを駆使して進歩を遂げているという点も納得だ。しかし日本を含むいくつかの国に関して言えば、気になるのは中学生がコンピューターを学習に活用できているかどうかというOECDの別の指標。加盟国平均では生徒の9割が使えているが、日本は約60%。教員も、セミナーなどに参加してスキル向上を図っている割合は約10%と低い。

幸いにも日本のコロナ感染率は高くはないので、息子の学校が実施しているようなハイブリッドモデルを全国的に採用する必要性はないかもしれない。しかし、OECDにお尻をたたかれたつもりで、あえてこのハイブリッドモデルを試みてもいいのではないか。そうすることで、より多くの生徒がオンライン学習をできるようになり、より多くの学校がそのような教育プラットフォームを導入できるだろう。

それほどピンチでないからこそ、日本は余裕を持って取り組めるはず。ピンチをチャンスに変えるには、今はチャンスだ。

NW_Tony_Laszlo.jpgトニー・ラズロ
TONY LÁSZLÓ
1960年、米ニュージャージー州生まれ。1985年から日本を拠点にジャーナリスト、講師として活動。コミックエッセー『ダーリンは外国人』(小栗左多里&トニー・ラズロ)の主人公。

<2020年10月20日号掲載>

20211102issue_cover150.jpg
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

11月2日号(10月26日発売)は「DXで復活する日本の製造業」特集。半導体、食品、メーカー、部品……デジタル技術による「カイゼン」がものづくり産業と職人頼みの現場を変え始めた


プロフィール

外国人リレーコラム

・石野シャハラン(異文化コミュニケーションアドバイザー)
・西村カリン(ジャーナリスト)
・周 来友(ジャーナリスト・タレント)
・李 娜兀(国際交流コーディネーター・通訳)
・トニー・ラズロ(ジャーナリスト)

今、あなたにオススメ

ニュース速報

ワールド

欧中の気候変動担当トップが27日に直接会談、COP

ワールド

イラン、ガソリン販売システムにサイバー攻撃 各地で

ワールド

気候変動リスクの開示義務付けを=仏中銀総裁

ワールド

拘束のスーダン首相は無事、軍の行動は内戦回避が目的

MAGAZINE

特集:DXで復活する日本の製造業

2021年11月 2日号(10/26発売)

デジタル技術による「カイゼン」がものづくり産業と職人頼みの現場を変える

人気ランキング

  • 1

    A・ボールドウィンに「弾は入っていない」と銃を渡した助監督は、以前から悪名高い人物

  • 2

    中国バブルは崩壊する、だがそれは日本人が思うバブル崩壊ではない

  • 3

    ピアニスト辻󠄀井伸行さんインタビュー「ストレスフリーな状態と良質な睡眠が集中力を養う」

  • 4

    ビットコイン過去最高値、オンチェーン分析で見えた…

  • 5

    実は和食にもたっぷり 日本がアメリカに押しつけら…

  • 6

    イギリス人から見た日本のプリンセスの「追放劇」

  • 7

    巨大コンテナ船が米東海岸に... IMF、成長率予測を5…

  • 8

    移動を邪魔して怒りを買った男性が、野生ゾウに踏ま…

  • 9

    中国の不動産危機、見えてきた2つのシナリオ

  • 10

    日本抜き「新クアッド」発足、笑うのはインド

  • 1

    カモメを水中に引きずり込むカワウソの衝撃映像

  • 2

    銀河系の中心方向から謎の電波源が検出される

  • 3

    A・ボールドウィンに「弾は入っていない」と銃を渡した助監督は、以前から悪名高い人物

  • 4

    インドネシア、バド国際大会19年ぶり優勝でも国旗掲揚…

  • 5

    イギリス人から見た日本のプリンセスの「追放劇」

  • 6

    世界一白い塗料がギネス認定 98%の太陽光を反射、…

  • 7

    日本のコロナ感染者数の急減は「驚くべき成功例」─英…

  • 8

    ヴィンランド・サガ? ヴァイキングがコロンブスよ…

  • 9

    ピアニスト辻󠄀井伸行さんインタビュー…

  • 10

    ヒトに脳炎起こす、20センチの巨大カタツムリ 10年…

  • 1

    薄すぎる生地で体が透ける! カイリー・ジェンナーの水着ブランドが炎上

  • 2

    中国バブルは崩壊する、だがそれは日本人が思うバブル崩壊ではない

  • 3

    イギリス人から見た日本のプリンセスの「追放劇」

  • 4

    中国製スマホ「早急に処分を」リトアニアが重大なリ…

  • 5

    イチャモン韓国に、ジョークでやり返す

  • 6

    銀河系の中心方向から謎の電波源が検出される

  • 7

    【独占インタビュー】マドン監督が語る大谷翔平「や…

  • 8

    アイドルの中国進出が活発だったが、もう中国からは…

  • 9

    地球はこの20年で、薄暗い星になってきていた──太陽…

  • 10

    なぜ中台の緊張はここまで強まったのか? 台湾情勢を…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

投資特集 2021年に始める資産形成 英会話特集 Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
Wonderful Story
メンバーシップ登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら
World Voice

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中