最新記事

映画

ダニエル・クレイグ版「007」完結作『ノー・タイム・トゥ・ダイ』を観る前に押さえておきたい基礎知識

2021年9月17日(金)10時30分
ニューズウィーク日本版ウェブ編集部

クレイグ版『007』の記念すべき第1作『カジノ・ロワイヤル』では、ボンドが00(ダブルオー)エージェントとなるまで、つまり「007誕生の瞬間」が描かれた。

それまでのシリーズ作品では、はじめから優秀なスパイであるジェームズ・ボンド像が描かれていたのに対し、それに至るまでの不完全さや泥臭さ、そういった人間的な揺らぎを描いたことに、最初はファンの間でも賛否両論があった。

その後の作品でも、ボンドが愛した女性(ヴェスパー・リンド)の死や、旧作でも描かれた悪の秘密組織スペクターとその首領であるエルンスト・スタヴロ・ブロフェルドとの戦いなど、過去作へのリスペクトを交えた重厚な物語が展開。史上最高の英国人スパイに至るまでのジェームズ・ボンドの生きざまが描かれていく。

この試みは、第3作『スカイフォール』で実を結ぶ。同作で全世界興行収入10億ドルを越え、シリーズ史上最高のヒットを記録。より人間らしいボンドを描くことで、クレイグ版『007』は新境地を開いたのだ。

penplus20210916-007-2.jpg

最新作『ノー・タイム・トウ・ダイ』でボンドウーマンとして新たに登場するアナ・デ・アルマス。CIAエージェントを演じる ©Danjaq, LLC and Metro-Goldwyn-Mayer Studios Inc. All Rights Reserved.

その時代の現実を反映させてきた『007』シリーズ

ダニエル・クレイグという役者を得て、スタイリッシュに生まれ変わった『007』シリーズ。その最終作といわれる『ノー・タイム・トウ・ダイ』の物語は、ジャマイカから始まる。

前作でスペクターとの熾烈な戦いを繰り広げたボンドは、任務から退き、南国の地で穏やかな暮らしを送っていた。そこへ突然、ボンドの盟友フェリックス・ライターがやって来る。

彼の頼みを聞くことにしたボンドは、任務に復帰。CIAの女性エージェントであるパロマ(アナ・デ・アルマス)、00エージェントのノーミ(ラシャーナ・リンチ)と組んで、今回の事件に潜む闇を探っていく......。

第4作『スペクター』で、シリーズを通じてボンドとMI6の敵対勢力であった秘密組織スペクターとの戦いが決着し、クレイグ版ボンドの物語はひとつの結末を迎えたかに思えた。しかし、ボンドにはまだ清算しなければならない事件があるようだ。

物語もさることながら、キャストの起用にも注目が集まる。

今、あなたにオススメ

ニュース速報

ビジネス

米テスラの中国製自動車販売、11月は5万2859台

ワールド

豪が決済業界見直しへ、暗号資産取引所の免許制度創設

ワールド

マレーシアのナジブ元首相、ニ審も有罪 1MDB巡る

ワールド

10万円給付、全額現金の適用基準を検討へ=磯崎官房

MAGAZINE

特集:真珠湾攻撃・日米開戦80年 戦争の記憶

2021年12月14日号(12/ 7発売)

キャスターとして戦争を伝えてきた櫻井翔が、海軍士官として戦没した大伯父の最期を追う

人気ランキング

  • 1

    【動画】乗用車を引きずりながら、高速道路を走り続ける大型トラック

  • 2

    中2で起業、高1で母校を買収した女性起業家が考える理想の教育とは

  • 3

    「脳まで筋肉の柔道選手」と中傷された彼女が医学部合格を果たした、たった一つの理由

  • 4

    一番人懐こいネコの品種は?甘え過ぎへの対処法は?

  • 5

    スペースXに「紛れもない破産リスク」 イーロン・マ…

  • 6

    子供が欲しかった僕は、女友達と恋愛抜きで子供の「…

  • 7

    BTSメンバーのインスタ開設は「終わりの始まり」?

  • 8

    親の「赤ちゃん言葉」は幼児期の言語習得に影響する

  • 9

    毎日30分の瞑想で認知症患者の脳に変化、認知障害予…

  • 10

    パワーカップル世帯の動向──コロナ禍でも増加、夫の…

  • 1

    「脳まで筋肉の柔道選手」と中傷された彼女が医学部合格を果たした、たった一つの理由

  • 2

    【動画】乗用車を引きずりながら、高速道路を走り続ける大型トラック

  • 3

    大暴落の足音

  • 4

    親の「赤ちゃん言葉」は幼児期の言語習得に影響する

  • 5

    一番人懐こいネコの品種は?甘え過ぎへの対処法は?

  • 6

    子供が欲しかった僕は、女友達と恋愛抜きで子供の「…

  • 7

    半身を失った「ゾンビザメ」、10匹に共食いされてな…

  • 8

    中2で起業、高1で母校を買収した女性起業家が考える理…

  • 9

    A・ボールドウィン誤射事件、インタビューで深まった…

  • 10

    「時計の針を10年進めた」...本田圭佑がカンボジアで…

  • 1

    一番人懐こいネコの品種は?甘え過ぎへの対処法は?

  • 2

    「脳まで筋肉の柔道選手」と中傷された彼女が医学部合格を果たした、たった一つの理由

  • 3

    【動画】リビングの壁を這う「猫サイズ」のクモ

  • 4

    子供が欲しかった僕は、女友達と恋愛抜きで子供の「…

  • 5

    最初から「失敗」が決まっていたクロエ・ジャオ監督…

  • 6

    【動画】乗用車を引きずりながら、高速道路を走り続…

  • 7

    大暴落の足音

  • 8

    親の「赤ちゃん言葉」は幼児期の言語習得に影響する

  • 9

    半身を失った「ゾンビザメ」、10匹に共食いされてな…

  • 10

    「米化」でブレイク オートミールにハマった人たちに…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

投資特集 2021年に始める資産形成 英会話特集 Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
CCCメディアハウス求人情報
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
Wonderful Story
メンバーシップ登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら
World Voice

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中

STORIES ARCHIVE

  • 2021年12月
  • 2021年11月
  • 2021年10月
  • 2021年9月
  • 2021年8月
  • 2021年7月