コラム

「アンドルー王子は性的人身売買の犠牲者であることを知って性行為に及んだ」性接待を強いられた女性が訴え

2021年08月12日(木)19時48分

・リクルーターは若い女性に必要なものを提供することによってエプスタイン氏の邸宅に戻るよう操縦する。多くの場合、リクルーターはプロのマッサージ師になりたい女の子を探し、合法的なマッサージ師のポジションと思われるものを提供することで、エプスタイン氏の邸宅に招き入れた。

・エプスタイン氏と共謀者たちは邸宅で莫大な富と力を示して若い女性を感動させ、威嚇した。彼らは非常に強力な政治的、社会的人物とのつながりを自慢し、エプスタイン氏の邸宅中にそれらの人物との写真が飾られていた。ヌード女性の写真やアート、マッサージテーブルやスパ関連製品をあちこちに置くことで性的虐待を日常化しようとした。

・エプスタイン、ギレーヌ両氏は財力、約束、脅しを使って被害者を操縦し続けた。エプスタイン氏と彼の弁護士は、被害者が逆らった場合に備えて被害者に関する情報を収集することさえあり、エプスタイン氏の邸宅内は常に監視されていた。

・エプスタイン氏のパームビーチにある邸宅のゴミから回収されたメッセージパッドは、エプスタイン氏への女の子の絶え間ない流れを示している。スタッフはメッセージパッドを通じてエプスタイン氏のさまざまな邸宅に常駐する若い女の子について報告している。

ブラックブックに王子用の12の連絡先

・さまざまな都市で「マッサージ」のため呼び出す女の子の電話番号を記した「ブラックブック」、若い女の子や権力者との頻繁な旅行を記録したフライト記録、若い女の子のエッチな写真からもエプスタイン氏が頻繁にこうした女の子と接していたことが分かる。「ブラックブック」にはアンドルー王子のために12以上の連絡先をリストアップしていた。

kimura20210812180001.jpg
エプスタイン被告のプライベートジェットのフライト記録(訴状より)

・エプスタイン、ギレーヌ両氏はバージニアさんに何が起こったのかについて沈黙を守るよう脅迫した。02年9月、若い女の子を連れ戻すためタイに派遣された。しかし自分自身の人生への恐れ、自分自身が耐えることを余儀なくされた虐待に別の若い女の子をさらしたくなかったためバージニアさんはタイからオーストラリアに逃れた。

・バージニアさんが17歳の時、ロンドンにあるギレーヌ氏のタウンハウスで、エプスタイン、ギレーヌ両氏とアンドルー王子は、アンドルー王子とのセックスをバージニアさんの意思に反して強制した。下の写真は、性的虐待を受ける前に撮影された。

kimura20210812180002.jpg
バージニアさん(中央)の腰に手を回すアンドルー王子。右はギレーヌ・マクスウェル被告(訴状より)

プロフィール

木村正人

在ロンドン国際ジャーナリスト
元産経新聞ロンドン支局長。憲法改正(元慶応大学法科大学院非常勤講師)や国際政治、安全保障、欧州経済に詳しい。産経新聞大阪社会部・神戸支局で16年間、事件記者をした後、政治部・外信部のデスクも経験。2002~03年、米コロンビア大学東アジア研究所客員研究員。著書に『欧州 絶望の現場を歩く―広がるBrexitの衝撃』(ウェッジ)、『EU崩壊』『見えない世界戦争「サイバー戦」最新報告』(いずれも新潮新書)。
masakimu50@gmail.com

今、あなたにオススメ

ニュース速報

ビジネス

NY外為市場=ドル3週間ぶり高値、FRBが3月利上

ビジネス

カナダ中銀、金利0.25%に据え置き 近い将来の利

ビジネス

FRB、3月利上げの可能性示唆 インフレ対応へ転換

ワールド

米、安全保障巡りロシアに文書で回答 国務長官「真剣

今、あなたにオススメ

MAGAZINE

特集:あぶない超加工食品

2022年2月 1日号(1/25発売)

脳の快感回路にダイレクトに響く「不自然な食品」は食品業界の福音だが、消費者には病気の源?

人気ランキング

  • 1

    なぜネコは1日じゅう寝ているのでしょう?

  • 2

    閲覧注意:インパラを丸呑みするニシキヘビの衝撃映像

  • 3

    「2人にしか分からない言葉」で夜な夜な戯れ合う双子の赤ちゃん

  • 4

    米中の間で「いいとこ取り」してきた韓国が、半導体…

  • 5

    ジャスティン・ビーバーの高級車コレクション、1台20…

  • 6

    1円で売却された米空母キティホーク、解体に向け最…

  • 7

    ニッポンのリタイヤしたオジサンたちが次々と感染す…

  • 8

    男の子は幼児期から「ガラスのハート」 子育ては性…

  • 9

    日本経済は「貯蓄があるから大丈夫」...勘違いする人…

  • 10

    コロナ感染で男性器の「サイズが縮小」との報告が相…

  • 1

    1000年に1度のトンガ大噴火、これでは終わらない可能性

  • 2

    部屋を「片付けなさい」はNG 子供の自己肯定感を伸ばす、正しい「声かけ」の方法

  • 3

    『ドライブ・マイ・カー 』がアメリカの映画賞を総なめしているワケ

  • 4

    「渡航禁止の解除を」WHO勧告を無視する日本とオミク…

  • 5

    なぜネコは1日じゅう寝ているのでしょう?

  • 6

    キャサリン妃の服装は、メーガン妃の「丸パクリ」!? …

  • 7

    「2人にしか分からない言葉」で夜な夜な戯れ合う双子…

  • 8

    閲覧注意:インパラを丸呑みするニシキヘビの衝撃映像

  • 9

    知ってた? 太陽系は「巨大な泡」の真ん中に浮かん…

  • 10

    米中の間で「いいとこ取り」してきた韓国が、半導体…

  • 1

    飛行中のステルス爆撃機が「グーグルマップ」に映り込んでいた

  • 2

    外国人同士が「目配せ」する、日本人には言いづらい「本音」

  • 3

    コロナ感染で男性器の「サイズが縮小」との報告が相次ぐ、「一生このまま」と医師

  • 4

    空手がアラブで200万人に広まったのは、呑んだくれ日…

  • 5

    ブタの心臓を受けた男に傷害の前科──「もっとふさわ…

  • 6

    1000年に1度のトンガ大噴火、これでは終わらない可…

  • 7

    部屋を「片付けなさい」はNG 子供の自己肯定感を伸…

  • 8

    日本のコロナ療養が羨ましい!無料で大量の食料支援…

  • 9

    早老症のユーチューバーが15歳で死去

  • 10

    『ドライブ・マイ・カー 』がアメリカの映画賞を総な…

PICTURE POWER

レンズがとらえた地球のひと・すがた・みらい

英会話特集 Newsweek 日本版を読みながらグローバルトレンドを学ぶ
日本再発見 シーズン2
CCCメディアハウス求人情報
定期購読
期間限定、アップルNewsstandで30日間の無料トライアル実施中!
Wonderful Story
メンバーシップ登録
CHALLENGING INNOVATOR
売り切れのないDigital版はこちら
World Voice

MOOK

ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中