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米財務長官、対ロ制裁の意義強調 1940年のナチス対抗策が教訓
イエレン米財務長官は5月16日、米国や同盟国による対ロシア経済制裁と、1940年代当時の米財務長官がナチスドイツの資金源を断つために取った行動を重ね合わせ、弾圧に対抗する必要性を強調した。12日、ワシントンで代表撮影(2022年 ロイター)
[ワルシャワ 16日 ロイター] - イエレン米財務長官は16日、米国や同盟国による対ロシア経済制裁と、1940年代当時の米財務長官がナチスドイツの資金源を断つために取った行動を重ね合わせ、弾圧に対抗する必要性を強調した。
ワルシャワにあるポーランド・ユダヤ人歴史博物館を訪れた際に語った。
当時のモーゲンソー財務長官は、ルーズベルト大統領にデンマークとノルウェーの米国内の資産を凍結する大統領令に署名するよう説得。
これによりナチス・ドイツは侵攻した両国の海外資産を略奪できなくなった。
モーゲンソー氏はまた、ナチス占領地域からユダヤ人を救出するための戦争難民局の設置でもルーズベルト氏の説得に成功した。
イエレン氏はこれらの取り組みやポーランド系ユダヤ人によるナチスへの抵抗は、ロシアのウクライナ侵攻に対抗する意義を教えてくれると指摘。「弾圧に対抗するために利用可能な手段を活用する必要がある。この教訓を今、生かすべきだ」とした。
米国はロシアに責任を負わせ、ウクライナの人々の立場を強化する断固たる決意があると強調し、悪と戦ってきた実績が「財務省の核」になっているとした。